喘息(ぜんそく)発作は治療+マスクで予防!
まずは自分にピッタリ合うマスクを見つけよう

みなさんは普段、マスクをどのようにして選んでいますか?

最近ではさまざまな素材やデザインのマスクが販売されていることもあってか、
ファッションの一部としてマスクを楽しんでいる人もいるようですね。
 
 
近年、インフルエンザの爆発的な流行やPM2.5(微小粒子状物質)等による深刻な大気汚染が問題になっています。
 
そこで当院では、喘息(ぜんそく)などの呼吸器疾患をお持ちの方には特にマスクの着用をおすすめしています。
 
 
今やドラッグストアなどで専用コーナーが設けられるほど多種多様なマスクですが、
逆に選択肢が多くなれば多くなるほど、

「いったい何がどう違うの?」
「どれを選べばいいのかさっぱりわからない!」

と迷ってしまう方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
 
 
そこで今回は、マスクの基本的な役割や種類をはじめ、

マスクが喘息発作の予防に役立つ理由や
自分に合ったマスクの選び方
など、

意外に奥が深い「マスク」についてご紹介いたします。

喘息の人もそうでない人も、これを読めばあなたの今後のマスク選びが変わるかもしれません!
 
 
<もくじ>
1.自分の健康は自分で守る!~マスクの役割~
2.マスクの違いはどこにある?~種類と特徴~
3.マスクでウイルス・細菌はどこまで防げる?
4.もっともっと広がるマスクライフ

 

1.自分の健康は自分で守る!~マスクの役割~

あなたは普段、マスクをどのような時に着用しますか?

おそらく、

・風邪やインフルエンザにかかった時
・人混みで病気をうつされたくない時
・花粉が飛んでいる時
・料理や配膳をする時
・掃除の時
・ノドが痛い時
・冬の寒い時
・空気が乾燥している時

などの場面でマスクをつけるという方が多いのではないかと思います。

マスクの需要は一年を通してあると言えますが、

普段めったにマスクをしないという人も、インフルエンザなどのウイルス性・細菌性の病気が流行する秋から冬の時期は、感染予防のためにもマスクの着用がおすすめです。
 
 
(1)ぜんそく発症予防・発作予防にはマスクが正解

一般的に喘息と呼ばれる「気管支喘息(きかんしぜんそく)」の発症原因として最も多いのが、ハウスダストや花粉などのアレルゲン物質です。

また、咳だけがいつまでも出る「咳喘息(せきぜんそく)」や、咳と痰が長い間続く気管支炎のおもな原因は、風邪やインフルエンザなどのウイルスによるものです。

(喘息についてもっとくわしく知りたい方はコチラ!→★★★

したがって、もともとアレルギー体質の方や呼吸器系が弱いという方は、普段からマスクをつけてアレルゲン物質や病原菌の吸入を減らすことで、喘息や気管支炎の発症を防ぐことができると考えられます。


 
(2)喘息の天敵、インフルエンザ

喘息や気管支炎の方がインフルエンザに感染すると、もともと健康だった人に比べてインフルエンザが重症化したり、肺炎の併発や喘息発作が起こりやすくなったりする恐れがあります。

発作をたびたび繰り返すことで気道のリモデリング(炎症が悪化して気道が狭くなったまま元に戻らなくなること)を引き起こすため、インフルエンザが完治した後も喘息発作が起きやすい状態が続いてしまうのです。


 
インフルエンザに感染する経路には、おもに「飛沫感染」「空気感染」「接触感染」の3つがあります。

このうち、インフルエンザの感染経路として特に気を付けたいのが「飛沫感染」「接触感染」です。

インフルエンザの感染を予防するためには、一人ひとりの注意と心がけが必要です。

予防接種を毎年受けていただくことはもちろん、最低限の予防対策として

・マスクの着用
・手洗い
・うがい

の3点セットを毎日の習慣にしましょう。
 
 
(3)「咳エチケット」を知っていますか?

咳エチケットとは、

“咳やくしゃみが出る時に周りの人に病気をうつさないためのマナー”

のことです。
主にインフルエンザの感染拡大を防ぐために、厚生労働省が提唱しています。

もしもあなたの身近な人がマスクをせずに咳やくしゃみを連発していたら、どう思いますか?

きっと、「病気がうつりそうでイヤだな…」と不快に感じるのではないでしょうか。

お互い様と考えて、一人ひとりが「咳エチケット」を心がけ、感染予防に努めましょう!


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2.マスクの違いはどこにある?~種類と特徴~

マスクの大切な役割がわかったところで、ここからは具体的な種類について違いを見ていきましょう。


 
(1)マスクの分類と形状

マスクは使用目的によって、「家庭用」「医療用」「産業用」に分けることができます。

このうち、みなさんが日常的に使う機会の多い「家庭用マスク」について、形状と素材別に分けると次のようになります。

“不織布”とは・・・

文字通り“織らないで作られた布”のことで、繊維を織る代わりに熱や化学物質で接着したり、機械でからみ合わせたりして作った薄いシート状の布のことをいいます。

木綿で織るガーゼに比べて安い単価で大量生産でき、形も加工しやすく捕集性や通気性に優れることから、マスク用フィルターとしても多く使用されるようになりました。

以前は家庭用マスクと言えばガーゼ素材が主流でしたが、現在では不織布タイプが98(全国マスク工業会 2007年度上半期家庭用マスク素材別生産比率より)を占めています。

不織布の普及によって、家庭用マスクも医療用マスクとほとんど変わらない性能が期待できるようになり、需要がますます高まっています。
 
 
(2)粒子の大きさとフィルターの性能

空気中にはさまざまな粒子が無数に飛んでいます。
このうち、人体に影響があるウイルスや細菌などの粒子がどのくらいの大きさなのかを比べてみましょう。

引用:(一社)日本衛生材料工業連合会のデータより

 
こうして並べてみると、ウイルスや細菌がとても小さく、花粉が思いのほか大きいということがわかりますね!

マスクのパッケージによく「花粉対策用」「ウイルス対策用」などと書かれていますが、これらの一番大きな違いは粒子を通すフィルターの性能です。

フィルターの性能は、捕集試験(特別な装置で空気中の粒子をフィルターを通して集めること)によって測定します。

ただし、花粉はPM2.5などの大気汚染物質で傷つけられると破裂して30㎛から1.0㎛以下にまで小さくなることがあるので注意してください。

吸い込んだ時に肺の奥(肺胞)まで届くのは5.0㎛以下の粒子なので、30㎛以上の粒子をカットするとされる通常の花粉対策用ではフィルターを通り抜けてしまうことになりますね。

花粉対策用は「通気性がよい」などの利点もありますが、花粉が飛び始める時期はインフルエンザの流行期とも重なります。
購入の際はパッケージのフィルター性能表示をよく読んで、外出時にはウイルス対策用やPM2.5対策用のマスクを選んでおくとよいでしょう。
 

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3.マスクでウイルス・細菌はどこまで防げる?

ここまで、マスクの役割や性能についてお話してきましたが、
マスクをしているからといって絶対に感染しないというものではありません。

なぜなら、マスクは顔に完全に密着しているわけではなく、どうしても顔とマスクの間にすき間ができてしまうからです。
フィルターがどれだけ高性能であっても、すき間がある限りウイルスなどの侵入を100%防ぐことはできません。

主流のプリーツ型を例に、空気が出入りしやすいポイントを見てみましょう。

このように、すき間は全方向にできやすくなっています。

マスクの性能を最大限活用するためには、顔の大きさに合ったサイズ選びと正しいつけ方を知っておくことが大切です。
 
 
(1)マスクは「大は小を兼ねない」!~サイズの選び方~

マスクを購入する際にまず気を付けていただきたいのが「サイズ選び」です。
1箱にたくさん入っているお徳用マスクを買い置きして、家族全員で共用しているという方も多いのではないでしょうか。

でも、女性と男性、大人と子供では当然顔の大きさが違いますよね。
顔の大きい人が小さ目のマスクを付けた場合、耳の付け根が痛くなったり呼吸がしづらくなったりしますし、顔の小さい人が大き目のマスクを付けた場合、隙間が大きく空いてしまいます。
マスク選びに「大は小を兼ねる」はあてはまりませんので、個々に合ったサイズのマスクを購入しましょう。

<マスクのサイズの測り方>
①親指と人差し指でL字型を作ります。
②L字型にした状態で、耳の付け根の一番高いところに親指、鼻の上の付け根から1cm下のところに人さし指を当てます。

親指から人さし指までの長さを定規で測ったら、下の表にあてはめてみましょう。

サイズの呼び方はメーカーによって多少違いますが、サイズ選びの際の目安にしてください。
 
 
(2)マスクを正しくつけましょう(プリーツタイプ)

①マスクのオモテとウラ、上下を確認する
開いてみた時にプリーツが出っ張る方がオモテ、ワイヤーが入っている方が上です。
プリーツが一方向のタイプは、ヒダが下向きになります。


 
②マスクを2つに折る
次に、オモテ側が外になるよう、真ん中から2つに折ります。


 
③顔につける
次の手順で、マスクを顔にぴったりフィットさせましょう。


このようにポイントを押さえた正しい付け方をすれば、マスクと顔とのすき間を極力減らすことができます。
 
 
(3)マスクはいつも清潔なものを

ものによっては、2日ほど陰干しすればまた使えるというものや、洗って干して使える布タイプのマスクもあるようですが、不織布タイプのマスクは原則として使い捨てです。
前日のものを使いまわしたりせず、最低でも1日1枚の使用を目安にしてください。

くしゃみや咳をすればマスクの内側に雑菌がたくさん付きますし、インフルエンザなどの病気にかかっている人が近くにいたり、花粉がたくさん飛んでいたりすればマスクの外側にウイルスや花粉がたくさん付いています。

目に見えなくても一日使用したマスクはかなり汚れていますから、こまめに交換したほうが良いでしょう。

また、使ったマスクの表裏をむやみに触ったり、その辺に放置したりしないよう、取扱いには十分注意しましょう。
 

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4.もっともっと広がるマスクライフ

 
(1)選んで楽しい、機能性マスクいろいろ

最近はウイルスや花粉を防ぐだけでなく、のどを潤す加湿タイプや顔が小さく見えるタイプなど、さまざまな機能性マスクが多く発売されています。
付加価値が付いている分、通常のマスクよりも値段が高くはなりますが、その時の症状や気分に合わせていろいろと試してみても良いですね。
 

(2)マスク用スプレーでパワーアップ!

通常のマスクを機能付きマスクのように変身できる、マスク用スプレーというものも発売されています。
持ち歩きできるコンパクトなサイズなので、手持ちのマスクを手軽にパワーアップさせたい時などに便利です。

 
(3)ケースを使っていつも清潔なマスクを

マスクの予備を持ち歩く時や、食事でマスクを一時的に外したい時などに、そのままカバンやポケットに入れたりしていませんか?
特に、使用したマスクには空気中や体内からカットした目に見えないウイルスや花粉などがたくさん付着していますので、フィルター部分をむやみに触ったり、適当に放置したりするのは衛生上望ましくありません。

そこでおすすめしたいのが「マスク専用ケース」です。

ケースにしまうことにより、マスクに付着したウイルスなどが他に付いてしまうのを防ぐことはもちろん、逆にマスクが汚れたり、折れ曲がったりするのを防ぐこともできるのでとても便利なアイテムです。

かわいいデザインから機能性重視のものまでいろいろな種類があり、100円ショップやバラエティーショップなどで購入することができますので、お好みのものを探してみてくださいね。

 
 
~まとめ~
いかがでしたか?
家庭用マスクは基本的には飛散を防止するものであり、ウイルスや花粉などからの完全な予防対策にはなりませんが、自分の顔の大きさや用途などに合わせたものを選んで正しく使用すれば、とても心強いアイテムです。

当院で受診される方には、待合いの際にお使いいただけるようにマスクをご用意していますので、受付スタッフにお気軽にお声掛けください。

●マスクでアレルゲン物質やウイルスの吸入を減らせば、喘息の発症予防や発作予防に役立ちます。
●喘息の方がインフルエンザにかかると、重症化を引き起こす恐れがあります。マスクでしっかり予防しましょう。
●「咳エチケット」を心がけ、インフルエンザの感染予防に努めましょう。
●家庭用マスクは、不織布で作られたプリーツタイプが主流です。
●マスクはフィルターの性能によってさまざまな種類があります。
●マスクにすき間がある限り、粒子を完全に防げるものではありません。
●マスクのすき間を極力減らすために、顔の大きさに合ったサイズ選びと正しい付け方をマスターしましょう。
●使い捨てマスクは何日も使いまわさず、毎日新しいものに取り換えましょう。
●機能性マスクは、その時の症状や気分に合わせて使い分けましょう。
●使用前、使用後のマスクの取り扱いに気を付け、いつも清潔を心がけましょう。

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