上六ッ川内科クリニック・内科・小児科・呼吸器科

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高脂血症とは血中のコレステロールや中性脂肪が高い状態を言います。どの成分が高いかによって
I型からV型に分類され、治療法も違います。
体にとって不可欠のコレステロールも、血液中の悪玉コレステロールが多い状態が長年にわたって続くと、動脈の内壁に少しずつ沈着し、次第に血管壁が厚くなり弾力がなくなっていきます。この状態が動脈硬化です。動脈硬化が進むと血管内腔がせまくなり、最終的には血管が詰まってしまいます。血管は組織に酸素や栄養素を運んでおりますので、血管が詰まるとその血管で養われていた組織は死んでしまいます。その代表的な疾患が虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や脳梗塞です。動脈硬化にはコレステロール以外にも危険因子が知られており、これらの危険因子が重なると加速度的にその危険度はあがっていきます。そこで、今回発表された日本動脈硬化学会による新しい高脂血症診療ガイドラインでは、冠動脈疾患の有無、動脈硬化危険因子の有無により治療適用基準に差が設けられました。これは、WOSスタディなどの大規模臨床試験の結果を踏まえ、科学的な立証に基づき検討されたことによります。また今回注目すべき点は総コレステロールよりもLDLコレステロール(※)が指標として重視されたことです。
※LDLコレステロールの求め方(LDLの計算)
LDLコレステロール=総コレステロール-HDLコレステロール-中性脂肪×0.2です
(但し中性脂肪<400)
例えば、総=コレステロール=250、中性脂肪=150、HDLコレステロール=40の時
LDLコレステロール=250-40-15-×0.2=180 となります。
高脂血症の治療の基本は生活習慣の見直し、食事療法、薬物療法ですが、その基準は次の様になっています。
冠動脈疾患の合併がなく、高コレステロール血症以外の動脈硬化危険因子がない場合 まず生活指導、食事療法を行います。少なくとも数ヶ月間、食事療法を励行しても、LDLコレステロール≧160(血清総コレステロール値240以上)の症例では薬物療法の適応となります。
冠動脈疾患の合併はないが高コレステロール血症以外の動脈硬化危険因子(表1)がある場合 LDLコレステロール≧140(血清総コレステロール値が220以上)の時は薬物療法の適応となります。
すでに冠動脈疾患を発生している場合 食事療法後でもLDLコレステロール≧120(総コレステロール≧200以上)の時には薬物療法を開始。治療目標はLDLコレステロールが100以下(総コレステロールが180以下です。)
一方、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)は、40mg/dl未満の場合、冠動脈硬化の危険因子と考えられていますので、40未満の場合は、低HDLコレステロール血症と診断され、治療の対象となります。
最後に治療について触れてみます。まず、生活習慣の見直しと食事療法についてですが、食事療法のポイントは以下の5点に注意しましょう。
(1)カロリーを制限して標準体重を! (2)動物性脂肪より植物性脂肪を多く!
(3)コレステロールの多い食品は避けましょう!(4)食物繊維をたくさん食べましょう!
(5)糖分やアルコールはひかえめに!
現在高脂血症の治療に使われている薬は非常に効果があります。しかし、いくら効果のある薬でも薬をやめると元に戻ってしまいます。コレステロールが高いのを薬でコントロールしているだけですので、風邪の様に短期間で治ってしまうわけではありません。食事療法により、お薬の量を減らしたり、やめたりできる場合もありますが、自己判断で勝手にやめてはいけません。定期的に検査をして、やめても大丈夫かどうかを確認しながら、コントロールすることが大切です。
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