放っておくと怖い糖尿病!あなたは大丈夫?

監修
医療法人社団ファミリーメディカル 理事長
上六ツ川内科クリニック 院長 医学博士
三島 渉

毎年受ける健康診断や病院での血液検査で
“血糖値が高め”、“糖尿病予備軍”などと言われたことはありませんか?

糖尿病は生活習慣病のひとつです。

糖尿病の疑いがある人は約1000万人、さらに、糖尿病予備軍といわれる血糖値の高い人を合わせると約2000万人いると言われています。

ですが、きちんと治療を受けている人は、そのうちのわずか30%程度という統計もあるのです。

自分の病気に気がついていない人、ほったらかしにしている人がいかに多いかということがお分かりいただけるかと思います。

ここでは、「どんな病気なのか」、「血糖値が高いとなぜ悪いのか」など糖尿病の基本についてお伝えしていきます。

<もくじ>
1. 糖尿病とは?
2. 糖尿病の自覚症状ってあるの?
3. 検査はどんなことをするの?
4. 高血糖だとどうしていけないの?
5. 糖尿病の原因は?
6. 糖尿病の種類
7. 糖尿病は治る?
8. 対処法はあるの?
9. まとめ

1. 糖尿病とは?

私たちが食事を摂ると血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が上がります。

すると、すい臓のβ細胞からインスリンというホルモンが分泌され、ブドウ糖を細胞や筋肉に取り込む手助けをしたり、ブドウ糖の量をコントロールして食後の急激な血糖値の上昇を抑えてくれたりします。
こうしたインスリンの働きによって血糖値は数時間で元の正常な数値に戻ります。

ところが、インスリンの分泌や作用に障害があると、ブドウ糖の量を調整することができず、血液中にあふれてしまうことで血糖値が高い状態が長い間続くようになります。

これを「糖尿病」といいます。

糖尿病は「血管の病気」ともいわれており、一度かかると全身に張り巡らされている血管によって合併症が全身に及び、進行すると元には戻れないという恐ろしい病気です。

2. 糖尿病の自覚症状ってあるの?

糖尿病は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません
しかし、気付かずに放っておくとどんどん進行していき、症状に表れてくる場合があります。

ここでは見極めてほしい3つのポイントをお伝えしますので、当てはまる方は医療機関の受診をおすすめします。

①見極めてほしい症状のポイント 体重減少糖尿病の発症要因は「食事の節制ができず、運動もほとんどしない…」というのが一般的です。

その結果、どんどん体重が増えていき、発症するケースが多いのですが、実は太っている間は身体がエネルギーを吸収しているということでまだ軽度なのです。

本当に怖いのは急激に痩せ始めてしまった場合です。

「痩せたから糖尿病ではない、回復している」と思われがちですが、実は、痩せ始めてしまったらとうとう身体が本気で危険信号を発しているという事なのです。

糖尿病になると、食欲があるのに摂取した栄養素が流れていってしまい、吸収されていないので、すでに筋肉に含まれているタンパク質や脂肪をエネルギーにしてしまいます。

その結果、食べているのに急激に痩せていってしまうのです。

②見極めてほしい症状のポイント のどの渇き1番わかりやすい症状のポイントは「異常なのどの渇き」です。
のどの渇きは、症状として比較的早く表れるので、病気の状態を判断する重要なポイントになります。

糖尿病によって血液中に増えすぎた糖は、尿となってどんどん体外に排出されます。
その時に体内の水分が尿となって使われるため「のどが渇く」という症状が出ます。

水やお茶は勿論、それ以上にコーラやジュースなどの甘い飲み物を欲しくなったときに注意が必要です。

体外へ排出されてしまい、エネルギー源の糖が吸収されない為、脳は飢餓感を察知し、てっとり早くエネルギーになる甘いものを欲する指令を出します。

ですが、飲んでも吸収されないのでさらに飲む、と言う魔のサイクルが生まれてしまいます。

③見極めてほしい症状のポイント 疲労感・倦怠感みなさんは身体が疲れたと感じたら何をしますか?

睡眠をとりますか?おいしいものを食べますか?温泉へ行ったりマッサージへ行ったりしてリラックスし身体を休めますか?

糖尿病の方は異常なほどの疲労感・倦怠感(だるさ)を感じるようになり、寝ても、食べても、リラックスしてもあまり改善しません。

この疲労感や倦怠感には2つの原因があると言われています。

一つはインスリンの働きが悪くなり、高くなった血糖値を正常に保つときや健康維持のための栄養素の代謝が悪化し、だるさを感じるようになるといわれます。

もう一つの理由としては、糖尿病になってしまうと排泄の際、体内のビタミン・ミネラルも同時に排出されてしまうからです。

あまり聞いたことがない方も多いと思いますが、ミネラルは「タンパク質」「脂肪」「炭水化物」の3大栄養素に続き、身体の機能維持や調整・抵抗力をつける「ビタミン」「ミネラル」を加えた5大栄養素のうちのひとつです。

そして、ミネラルは体内で作り出すことができないので、当然食べ物や飲み物から摂取する必要があります。(ビタミンも一部を除き体内で作り出す事ができません)

ビタミン・ミネラルが排出されてしまうと、細胞や筋肉の働きが悪くなり、血液の流れも悪くなることから、倦怠感やだるさの原因になるともいわれています。

その他に、糖尿病の主な自覚症状には、トイレが近い、食欲旺盛などが挙げられます。

このように、見極めたい自覚症状はいくつかありますが、なかなか糖尿病とは気付きにくいため、つい見過ごされがちです。
そのため、毎年の健康診断などで定期的な検査を受けることが大切です。

3. 検査はどんなことをするの?

・血液検査血液検査では、血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシ―)の値を測定します。

まず、血糖値には、「空腹時血糖値」「随時血糖値」があります。
空腹時血糖値は直前の食事から10時間以上たった状態での検査、随時血糖値は食事と採血の時間に関係なく検査します。

また、現在の病態の把握が必要な場合に用いたりする「ブドウ糖負荷後2時間血糖値」という検査もあります。ブドウ糖負荷後2時間血糖値とは空腹時にブドウ糖を水で薄めものを飲み、2時間後の血糖値を測定するというものです。

この検査で、「空腹時血糖値126mg/dl以上」「随時血糖値200mg/dl以上」「ブドウ糖負荷後2時間血糖値200mg/dl以上」のいずれかに当てはまると、糖尿病と判定されます。

HbA1cは、血液中の赤血球の成分であるヘモグロビンとブドウ糖が結合したグリコヘモグロビンの一種です。
血液中のブドウ糖が増加するとそれを取り込んで高い値となり、ヘモグロビンの寿命である1~2ヶ月間高値の状態が続きます。この値を調べれば過去1~2ヶ月の平均血糖値が推測できるため、糖尿病の重要な診断指標になります。

健康診断などで血糖値またはHbA1cの値が高いことがわかると、くわしい検査が勧められます。

参考:日本糖尿病学会「糖尿病診断の指針

・尿糖検査血液検査以外で糖尿病を発見する基本的な検査として、採尿による尿糖(尿に含まれるブドウ糖)の検査があります。

血液中を流れるブドウ糖は腎臓で一度濾過されますが、身体に有用であるため再吸収され、通常は尿中に出てきません。
しかし、血糖値が高いとその再吸収が追いつかなくなり、尿中に出てくるようになります。

尿糖が陽性となった場合は血糖値が160~180mg/dlを超えていることを意味し、糖尿病が疑われます。
検査には、試験紙を使う「定性検査」と採尿して尿中のブドウ糖量を測定する「定量検査」があります。
ただし、尿糖が高いからといって100%糖尿病であるというわけではありません。

腎機能の変調や身体の各機能のバランスをとっているシステムの異常によるものかもしれず、この検査だけではその判別がつかないため、血液検査が必要です。

健康診断などで血糖値が高いと言われたり、結果が境界域であったりしたときは、結果を真摯に受け止め、必ず再検査を受けて1日も早く治療を開始したり、生活を改善するようにしましょう。

4. 高血糖だとどうしていけないの?

糖尿病で高血糖の状態が続くと、血管に障害が起こります。

血管の障害はさまざまな合併症をもたらしますから、健康診断などで高血糖という診断が出たら早いうちに血糖値を正常に戻すことが大切なのです。

糖尿病で一番怖いのは、全身にあらわれる合併症です。

「糖尿病って診断されたけど、自覚症状は無いし普通に生活できているから大丈夫だろう」
などと言って、治療をしないでそのままにしていませんか?

血糖値が高い状態が長く続くと、血液がドロドロになります。
すると、細い血管の中を血液がスムーズに流れないので、血管の壁にこびりついたり血管が切れやすくなったりします。

血液はからだの各器官・細胞に必要な栄養分を届ける役割もあるため、流れが悪くなれば細胞内に必要な栄養が届けられず、正常に機能しなくなってしまいます。

これが、全身に起こる合併症の原因です。

糖尿病の合併症には、急に自覚症状が現れる「急性合併症」と、自覚症状が無いまま徐々に進行する「慢性合併症」があります。

急性合併症は命にもかかわるので十分な注意が必要ですが、発症頻度の点から最も問題になるのは慢性合併症です。
糖尿病自体がそうであるように、慢性合併症も初期の自覚症状がわかりにくく、気付いた時にはかなり進行しているというケースが少なくありません。

糖尿病には3大合併症と言われている糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症があります。

糖尿病性網膜症糖尿病網膜症は、高血糖が続くことによって目の毛細血管が障害される病気です。
目で物を見る時、瞳から入った光や色素を感知するカメラのフィルムのような役割をしている網膜があります。この網膜には細かい血管が密集しています。

糖尿病と目はあまり関係が無いと思われるかもしれませんが、高血糖の状態が続くと血管が細くなり、血液が固まってしまいます。
すると、網膜に栄養や酸素が届きにくくなり血管に負担がかかります。
このような状態が続くと、刺激に弱い目は、視力の低下や失明を起こすことがあるのです。

糖尿病網膜症は成人の失明原因の第2位を占めており、年間約3,000人がこの合併症によって失明しています。

糖尿病性腎症腎臓は血液の中の老廃物をろ過し、余分な水分と一緒に尿として身体の外に出すはたらきをしています。
このろ過機能の中心となるのが、たくさんの毛細血管が集まった糸球体です。
高血糖になるとこの糸球体がダメージを受け、必要な栄養素まで体外へ出してしまったり、逆に尿が出なくなったりして、正常に機能できなくなります。

これも自覚症状が少ないため、いつの間にかたんぱく尿が出るようになり、腎機能がだんだんと低下していきます。
最終的には腎不全を引き起こし、人工透析が必要になってしまいます

糖尿病性神経障害3大合併症の中でも一番早く気付くことの多いのが糖尿病神経障害で、糖尿病発症から5年ほどで現れることが多いようです。
高血糖で細小血管が侵されることにより、神経に十分な栄養・酸素が供給されず、神経が傷ついてしまいます。
この糖尿病神経障害は、感覚神経や運動神経が障害される「末梢神経障害」と、臓器の活動や血圧調整などを行う自律神経が侵される「自律神経障害」に分けることができます。

末梢神経障害では、手足のしびれや、ズキズキと続く痛みから症状に気付くことが多く、ほとんどの場合で両手両足同時に起こるのが特徴です。
これが進行していくと、細菌に感染して皮膚の潰瘍や壊疽などを引き起こし、最悪の場合は切断に至ってしまうこともあります。

自律神経障害では、立ちくらみや便秘などが起こり、時には心臓の神経障害により不整脈から突然死をまねくこともあります。

その他にも白内障、膀胱炎、肺炎、気管支炎、歯周病、脈拍の異常、こむらがえりや筋萎縮、などの合併症もあります。

★合併症を予防するために・・・★高血圧の人は、血圧が正常な人に比べて糖尿病を合併する割合が高いことが報告されています。

さらに脂質異常症(高脂血症)に糖尿病を合併すると、脳卒中、狭心症や心筋梗塞などが起こるリスクが高まってしまうため注意が必要なのです。

糖尿病は進行してしまう前に出来るだけ早い段階で正しい治療を受けましょう。
また、合併症を予防するためにも、毎日の生活の中で出来ることからひとつひとつ改善していくことがとても大切です。

・症状がなくても月1回診察を受ける
・食生活を見直す
・適度な運動する
・体重をこまめに測る
・手先、足先に傷がないかチェックする
・禁煙する
などに注意して、決して糖尿病を放っておくことのないようにしましょう!

5. 糖尿病の原因は?

発症には以下のような原因が考えられます。

<食生活の乱れ>・食べ過ぎ

血糖値は主として食事をすることで上がりますが、食事から摂取する糖質の量が多いほど値は高くなり、その状態は長く続き正常値に戻りにくくなります

糖尿病や糖尿病予備軍の方の体内では、血糖値を下げる力(インスリンの分泌量や効果)が弱まっているために、食べ過ぎることによってさらに血糖値が上がりやすく、下がりにくい状態になってしまいます。

自分に合った食事量・必要エネルギーをバランスのよい食事でとることが大切です。

詳しくはこちら→医師が教える!血糖値を下げる5つの方法ブログ

・肥満
「食べ過ぎ」の結果として現れる症状ですが、たくさん食べ過ぎてしまう食習慣の人はエネルギー摂取量も多く、肥満になりがちです。
肥満になると、インスリンの働きが弱くなり血糖値が上がります。

日本人はもともとインスリンが出にくい体質のため、少しの肥満でも糖尿病になりやすいといわれています。

・飲み過ぎ
アルコールはそのもののカロリーが高いだけではなく、食欲を増進させる働きも持っています。
そのためいつの間にか食べ過ぎてしまい、肥満の原因にもなってしまいます。
また、アルコールだけでなく、糖質が多く含まれている清涼飲料水の飲み過ぎも血糖値上昇の原因となりますので、注意が必要です。

<運動不足>運動不足は糖尿病だけではなくあらゆる病気の原因のひとつとなっており、「食べ過ぎ」と同様、肥満の直接的な原因となります。
また、ふだん運動をしないことによって、摂取したエネルギーを消費しにくい体になってしまいます。

糖質は手っ取り早く体を動かすためのエネルギーとして使われているため、運動不足が続くことで体内にエネルギーが残ったままの状態となり、血糖値を上昇させ、悪循環を引き起こします。

<遺伝>親族が糖尿病だと自分も糖尿病になるのか、また、自分が糖尿病だと子どもへ遺伝するのか、と疑問に感じている人は多いのではないでしょうか。

その答えは、「半分イエス、半分ノー」です。

親や祖父母など親族に糖尿病の人がいると、そうでない人に比べて糖尿病になりやすいということは厚生労働省の研究報告などにより明らかになっています。

しかし、遺伝するのは糖尿病そのものではなく、糖尿病に「なりやすい体質」なのです。
そして、この体質を持っている人に、食べ過ぎ、肥満、運動不足などの要素が加わることによってはじめて糖尿病が発症すると考えられます。

つまり、親族に糖尿病の方がいるからといって過度に怖がる必要はなく、日頃から生活習慣の見直しや自己管理の意識を持つことで糖尿病を予防することができます。

6. 糖尿病の種類

「糖尿病」とひと口に言っても、みんな同じものではありません。
主な種類をご紹介します。

●Ⅰ型糖尿病自己免疫(自分の細胞を異物だと勘違いし、攻撃すること)が原因ですい臓のβ細胞が破壊され、インスリンが分泌されなくなる病気です。
幼少期~青年期に発症することが多いですが、生活習慣によって中高年で発症する場合もあります。

●Ⅱ型糖尿病インスリンの分泌が少なかったり、インスリンの分泌のタイミングが遅れたり、インスリンの効き目が低下することによって血糖値が上がる病気です。

日本人の95%の糖尿病患者はこのタイプと言われています。
2型糖尿病は自覚症状がないため、会社などの健診でみつかるケースが多くあります。
以前は、中高年の人に発症することがほとんどでしたが、食生活をはじめとするライフスタイルの欧米化により、今では若い人や子どもにも増えてきてしまっています。

●妊娠糖尿病Ⅰ型、Ⅱ型糖尿病のほか、妊娠をきっかけに、糖尿病の診断基準に満たない程度の高血糖症状があらわれることがあります。
妊娠中はわずかな高血糖でもお腹の赤ちゃんに影響を与えるため、糖尿病ではなくても「妊娠糖尿病」と呼びます。
妊娠中に胎盤がつくるホルモンには、赤ちゃんの成長を促進する作用だけでなくインスリンの働きを抑える作用もあります。
そこで、お母さんの体はインスリンの分泌を通常より増やすよう働きますが、それが間に合わずインスリンが不足してくると、上がった血糖値を下げることができず、高血糖になります。
出産を終えると糖代謝機能は正常に戻ることが多いのですが、将来的に糖尿病になる確率は血糖値が正常だった妊婦さんに比べて高くなります
そのため、産後も定期的な血糖検査が必要です。

●その他の糖尿病このほか、病気治療中の薬剤の副作用が原因で血糖値が上がったり、すい臓・肝臓・ホルモン系の病気が原因で糖尿病を発症することがあります。
この場合、もともとの病気を治療している担当医とよく相談する必要があります。

7. 糖尿病は治る?

インスリンがうまく働いていない状態は、加齢や長年の生活習慣の結果として起きたものですから、多くの場合なかなか元に戻すことはできません。

ですが、血糖値をコントロールする事は可能です
コントロールを続けていけば、高血糖によって起こる合併症を防ぐことができます。
寿命も健康な人と変わりません。

糖尿病は、医師の指導を受け、きちんとした治療をすることで確実によくすることができます。

8. 対処法はあるの?

まず糖尿病の治療法は基本的に3つで成り立っています。その3つとは食事療法・運動療法・薬物療法です。

まずは食事療法からお話しします。

食事療法は高血糖、糖尿病を抱える方にとって基本中の基本であり、もっとも重要な方法です。
食事の際に糖質をうまくコントロールすることで、血糖値の安定化に役立ちます。

食事療法というとカロリー制限が思いつく方が多いかと思いますが、実は、ただ単にカロリーを減らすだけではあまり意味がありません
栄養バランスがあってこそ糖尿病は改善していきますので、食事の内容がとても重要となります。

食事療法のコツはこちら→医師が教える!血糖値を下げる5つの方法ブログ

次は運動療法です。

なぜ運動療法が効果的かと言いますと、まずダイエット効果があります。摂りすぎたカロリーを消費し筋肉をつける事も大事です。

そして、次に、運動はインスリンの効きを良くする、という報告もあります。

しかし、急激な運動は逆に身体にとって悪影響を及ぼす場合もあります。

特に、肥満ぎみの方は、激しい運動によって足腰、ひざなどを傷めてしまうことが多いようなので、負担の少ない軽度な運動から始める事をお勧めします。

また、運動を急に始めると低血糖症状になる可能性もあります。
そういう場合には、まず医師に相談しきちんと指導の下で取り組むことをお勧めします。

一般に奨められているのは、1回20分以上のウォーキングです。
それを週に3回ほど行ない、慣れてくれば、時間や回数を増やしたり、さらにはジョギングへ、と少しずつ負荷をかけていきます。
自分の体調に合った方法と時間で、まずはとにかく体を動かし始めるのが良いですね。

そして最後はお薬を使った治療法です。

主な治療法は、血糖を下げるための血糖降下薬という飲み薬と、インスリンがほとんど分泌されない人や不足の人のためのインスリン注射となります。

お薬を使った治療法が必要になるのは、まず、1型糖尿病の人です。

1型の方は体内でインスリンを作れないため、必ずインスリン注射が必要です。
インスリン注射が怖いと思う人が多いのですが、小学生くらいから自分で出来る程なのでご安心ください。

1型以外の方でも、食事療法や運動療法を続けても効果が現れない場合お薬での治療を行う場合があります。まずは医師に相談する事をお勧めします。

9. 「糖尿病」のまとめ

糖尿病は自己管理がとても重要な病気です。

逆に、自己管理さえできてれば普通の人と変わらない生活を送れる病気でもあります。
きちんとコントロールできれば旅行も我慢しなくてもいいですし、女性の方は妊娠、出産もできます。

生活習慣はとても大切ですので、現在糖尿病の方もそうでない方も改めて自身の生活を見直す事が大切ですね。

監修者プロフィール
医療法人社団ファミリーメディカル 理事長
上六ツ川内科クリニック 院長 医学博士
三島 渉