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息苦しい原因とは? 受診の目安と様子を見てよいケースを整理します

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2026年01月09日

こんな症状で困っていませんか?

息がしづらい 胸がつまる 不安


•なんとなく息がしづらい
•深呼吸がうまくできない感じがする
•胸が詰まるようで、不安になる
•夜や横になったときに息苦しさを感じる

息苦しさは、痛みや発熱のように数値や見た目で分かりやすい症状ではありません。
そのため、周囲に相談しても「気のせいじゃない?」と言われてしまったり、
自分自身でも「この程度で医療機関に相談していいのだろうか」と迷ってしまうことがよくあります。

特に、夜や一人で過ごしている時間帯に症状を感じると、

「このまま呼吸ができなくなったらどうしよう」
「眠っている間に何か起きたらどうしよう」

と、不安がさらに大きくなりがちです。

検索してこの記事にたどり着いた方の多くは、
息苦しさそのものよりも、

「何が起きているのか分からないこと」
「どう判断すればいいか分からないこと」

に強い不安を感じているのではないでしょうか。

この記事では、
今感じている息苦しさを無理に結論づけるのではなく、
一度立ち止まって状況を整理するための視点をお伝えします。

まず知っておいてほしいこと

息苦しい 原因

「息苦しい」という感覚には、実はかなりの幅があります。

そして、感じている苦しさの強さと、原因の重さが必ずしも一致しない
という点は、知っておいていただきたい大切なポイントです。

不安や緊張が強いときの息苦しさは、
本人にとっては「息が止まるのではないか」と感じるほどつらくても、
検査上は大きな異常が見つからないことがあります。
その場合でも、体に大きな問題がないと確認できた、という安心材料になることがあります。

一方で、体の状態によっては、
自覚症状が比較的軽いまま進行しているケースもあります。

そのため、
「苦しさの強さ」だけで
安全か危険かを判断することは難しいのです。

だからこそ、
今の感覚だけで
「大丈夫」「危険」
と白黒をつけてしまうのではなく、
いくつかの可能性に分けて整理することが大切になります。

ここで一つ、大切な前提をお伝えします。
息苦しさは「原因が一つだけ」と思いがちですが、実際にはそうでないことが多くあります。

たとえば、

•軽い気道の炎症
•疲労や睡眠不足
•無意識の緊張や不安

こうした要素が重なった結果として、
「はっきり説明できない息苦しさ」として感じられることも珍しくありません。

そのため、
今の時点で一つの原因に決めつけようとせず、
「いくつかの可能性がある中で、今はどの位置にいるか」
という視点で整理していくことが大切です。

考えられる要因(候補を整理)

風邪 不安や緊張 疲れ 

ここでは、詳しい病気の説明は行いません。
息苦しさに関係しやすい要因を、あくまで候補として整理します。

呼吸器の影響

•風邪や気管支炎の回復途中
•喘息や咳喘息
•アレルギーによる気道の刺激

咳が落ち着いていても、
気道が敏感な状態が続いていると、
呼吸のたびに違和感として息苦しさを感じることがあります。

心や自律神経の影響

•不安や緊張
•呼吸が浅くなる状態
•睡眠不足やストレスの蓄積

忙しい時期や環境の変化があると、
自分では気づかないうちに呼吸が浅くなり、
「息が足りない感じ」として自覚されることがあります。

生活・体の状態
•運動不足
•姿勢の崩れ
•慢性的な疲労

これらは単独ではなく、
いくつかが重なって起きていることも少なくありません。

受診したほうがいい目安/様子を見ていい目安

ここでは、
「今すぐ相談したほうがよい可能性がある状態」と
「少し様子を見ながら考えてもよい状態」

を整理します。

一度、受診を検討したほうがよいケース

次のような状態がある場合は、
「大げさかもしれない」と我慢せず、
一度医療機関に相談することをおすすめします。

•安静にしていても息苦しさが強い
•呼吸に合わせて胸の痛みを感じる
•発熱・強い咳・痰を伴っている
•日常生活や睡眠に支障が出ている
•時間とともに症状が悪化している感じがある

受診して
「特に大きな異常はありません」
と確認できること自体が、
不安を軽くする一つの結果になることもあります。

様子を見ながら考えてもよいケース

一方で、次のような場合は、
少し落ち着いて様子を見る選択も考えられます。

•動いたときだけ息苦しさを感じ、休むと落ち着く
•不安や緊張が強い場面で出やすい
•症状に波があり、楽な時間帯がある
•数日単位で見ると、少しずつ軽くなっている

どちらに当てはまるか迷う場合は、

•昨日より今日のほうが少し楽か
•日常生活が何とか保てているか

を一つの目安にしてください。

次にどう考えるか

安心 休む 変化を見る

息苦しさは、
原因が分からないこと自体が
不安を強めやすい症状です。

ここまで読んで、
「少し整理できた」
「今は慌てなくてもよさそうだ」
と感じられたなら、それで十分です。

息苦しさについて考えるとき、
多くの方が「正解を早く出さなければ」と感じてしまいます。

しかし実際には、
今日この時点で最終的な結論を出さなくても問題ないケースも多くあります。

•今日はしっかり休んでみる
•明日の朝の体調を見て考える
•数日単位で変化があるかを確認する

こうした小さな判断の積み重ねが、
結果的に安心につながることもあります。

無理に結論を急がず、
ご自身の状態に近い情報を確認しながら、
次の行動を考えていきましょう。

今すぐ答えを出す必要はありません。
呼吸が少し落ち着くこと、
それ自体が大切な変化です。

最後に

息苦しさを感じたとき、
「どう判断すればいいか分からない」
という状態は、とてもつらいものです。

今回のブログ記事が、
不安をゼロにすることはできなくても、
考えるための足場として
少しでも役立つことを願っています。

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