カルシウム、ミネラルが不足すると・・・・・・

監修: 三島 渉(医学博士、横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
呼吸器学会専門医/禁煙学会専門医/アレルギー学会専門医/内科学会認定医
医療法人社団ファミリーメディカル理事長

本日は当院の栄養士から頂いたお話しをしたいと思います。

 

「カルシウムが不足すると、イライラ症状を引き起こす」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。

確かにカルシウムやマグネシウムは神経細胞間の情報伝達に深く関わっています。そのため、カルシウム不足になると怒りっぽくなる、と話題にもなりました。

実際はどうなのでしょうか?

 

 

カルシウムは生体内で最も多く存在するミネラルです。

骨や歯の形成だけでなく、神経細胞間、神経細胞と筋細胞の接合部位であるシナプスを活性化させます。

そのためカルシウムが不足するとイライラ症状を引き起こすと言われるようになったのでしょう。

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しかし、血中のカルシウム濃度は厳密に維持されています。血中のカルシウム濃度が低下すると、それを上げようと体がはたらきます。

骨からのカルシウムの溶出、腸管でのカルシウムの吸収、腎臓でのカルシウムの再吸収が促進されます。

 

逆に血中のカルシウム濃度が上昇すると、今度は下げようとする調整が体の中で行われるのです。

病気でもないかぎり、一時的なカルシウム摂取不足での欠乏症は起こりにくいとされています。骨にたくさん貯蔵されているので、

食物からの摂取不足が神経伝達作用に影響するようなことは、ほとんどありません。

 

もちろん長期的なカルシウム不足は骨粗しょう症などが心配されますが、イライラしているからといって、

カルシウムが不足している、とは考えにくいのです。

 

ではマグネシウムはどうでしょうか。

 

マグネシウムも神経伝達作用に関与しています。神経細胞が興奮を伝える調整はマグネシウムに依存しています。

神経細胞の興奮はナトリウムイオンの出入りによって発生しますが、その出入りを行うナトリウムポンプはマグネシウムがないと動きません。

 

そのためマグネシウムが本当に不足すると、イライラ、めまい、神経興奮などの症状が現れます。マグネシウムも骨に貯蔵されていて、

通常の食事で不足することはほとんどありません。しかし、神経疾患を持つ方は気をつけていただいた方が良いでしょう。

 

◆カルシウム、マグネシウムを多く含む食品は?

カルシウム:煮干し、切り干しだいこん、ワカサギ、がんもどき、モロヘイヤ、生揚げ、小松菜、低脂肪牛乳、普通牛乳など

マグネシウム:乾燥わかめ、ほしひじき、アーモンド、大豆、玄米、マイワシ丸干し

*精製度の低い穀物、魚介類、海藻、種実類に多く含まれています。マグネシウムは便秘の解消にもいいですよ!

 

・ビタミンDとの関係

カルシウム吸収にはビタミンDが手助けしてくれます。ビタミンDを多く含む食品は、あんこうのきも、しらす干し、いわしの丸干し、

すじこ、きくらげ、紅鮭などがあります。

 

・リンとの関係

リンはカルシウムやマグネシウムの吸収を阻害します。リン酸が多く含まれるスナック菓子や加工食品の食べすぎには注意しましょう。

 

・アルコールとの関係

アルコールの摂取により尿中のマグネシウム排出が増えるとされています。アルコールの過剰摂取はマグネシウム不足を起こしやすくなります。

 

意外とイライラに関わっていたのは、カルシウムではなく、マグネシウムの方でしたね!

もちろん、カルシウム、マグネシウムのどちらも大切な栄養素です。適度なストレスの発散をしながら、いろいろな食品をまんべんなく食べていきましょう!

監修者プロフィール

三島 渉 (医学博士、横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
呼吸器学会専門医/内科学会認定医/禁煙学会専門医/アレルギー学会専門医
医療法人社団ファミリーメディカル理事長

平成9年横浜市立大学医学部卒業。呼吸器内科専門医として活躍する一方、現代医学の限界を痛感。医学研究による解決を目指し、横浜市立大学大学院入学。分子細胞生物学を専門として、がん転移に関連する細胞機能の研究を行い、平成17年医学博士取得。

その後再び臨床の現場に戻るも、症状がひどくなってからでないと来院してもらえない医療の世界の構造的な問題を認識。

「症状がまだ軽いうちに気軽にかかってもらえるクリニックをつくろう」と決意し、平成19年横浜市南区に呼吸器内科専門の「上六ツ川内科クリニック」を開院。病気が進行すると改善が難しい呼吸疾患の早期発見・早期治療の重要性を伝えている。

現在、毎月500人以上の喘息患者と100名以上のCOPD患者を診療。禁煙治療にも力を注ぎ、呼吸器疾患で苦しむ人のいない社会の実現を目指している。年間約100名の禁煙指導を行い、84.6%の禁煙成功率を達成している。

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