咳が続くあなたへ ー呼吸器内科医が教える「咳と栄養の意外な関係」
「え? 咳と栄養って関係あるんですか?」
薬を飲んでも、咳が続く。
そんなお悩みに対し、「栄養が足りていないことが原因かもしれません」と伝えると、多くの患者さんはぽかんとします。
でも実は、咳や喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎などアレルギー性の不調の背景には、「腸内環境」の乱れ──つまり、栄養バランスの崩れが深く関係しているのです。
目次
「咳と腸内環境」? 実は深い関係があります
実は、咳や喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の背景には、免疫バランスの乱れ”が潜んでいることが多く、
その免疫細胞の約7割は「腸」にあると言われています。
つまり腸内環境が乱れると、免疫の過剰反応が起こりやすくなり、咳が慢性化してしまうのです。
腸内環境を整えるにはどうしたらいいの?
腸内環境を健やかに保つには、「腸内細菌のエサ」となる栄養素が欠かせません。
たとえば、腸の粘膜を修復したり、免疫の過剰反応を抑える働きがあるビタミンB群や鉄、ミネラル、タンパク質などです。
でも実際には、「何を摂ればよいか」は人によって違い、ちょっとした栄養のアンバランスが、慢性的な不調を引き起こしているのです。
だからこそ、 “あなたに必要な栄養素”を見極めることが、咳やアレルギーなど慢性的な不調の改善につながるのです。
咳喘息の患者さんによく見られる「共通の悩み」
私は呼吸器内科の医師として、毎日多くの咳の患者さんを診察してきました。
その中で強く感じていたのは、「薬を出すだけでは限界がある」ということです。
なぜなら、咳や喘息の症状を訴える患者さんの多くが、
「疲れが取れない」
「朝起きるのがつらい」
「風邪をひきやすくなった」
「集中力が落ちている」
といった、呼吸器以外の慢性的な不調を共通して抱えていたからです。
ですが病院の検査では「異常なし」。
しかし患者さんは確かに苦しんでいて、日々の生活にも支障をきたしているのです。
そんなときに出会ったの「分子整合栄養医学」の考え方でした。
これは症状の背景にある“細胞レベルの栄養不足”に着目するというアプローチです。
つまり、
「咳が止まらない」「疲れが取れない」
それらすべての根本原因が、 実は同じ“栄養不足”から来ている可能性があるのです。
私はその考え方に強く共感し、臨床の現場でも、食事・栄養・生活習慣のカウンセリングに力を入れるようになりました。
当院では「栄養カウンセリング」をおすすめする理由
「自分に足りない栄養なんて、どうやってわかるの?」
「今さら変えるのは面倒だし、続く気がしない」
そう感じる方も多いかもしれません。
だからこそ、当院では、呼吸器の診療と並行して「再発を防ぐ」「体を整える」ことを目的に、「栄養カウンセリング」をご提供しています。
当院の管理栄養士は、選択心理学のアプローチにも精通しており、
押し付けるのではなく、無理なく続けられる改善策を一緒に見つけていくスタイルです。
実際にこんな変化がありました
吸入薬を使っても治らなかった咳が、栄養カウンセリングを受けてから1ヶ月で改善。アレルゲン除去とグルテンフリーを実践していました。
慢性的な咳が薬を使っても治らなかったものの、栄養カウンセリングを受けられてからストレスケアができるようになり半年ほどで改善。カウンセリングにて前向きな思考を育んでいました。
実際、栄養カウンセリングを受けた方の94%が「受けてよかった」と回答されています。
(2011年11月~1か月間、栄養カウンセリングを受けられた方の調査)
病気になる前に、体の声に気づき整える
咳という表面的な症状だけでなく、その奥にある体の声に耳を傾ける。
栄養の力で、細胞レベルから体を立て直す。
それが、当院の目指す予防医学のかたちです。
呼吸器の専門医でありながら、私が栄養カウンセリングにこだわるのは、
「検査で異常が出なくても、苦しむ人を救いたい」ただ、それだけです。
なかなか一人では続かないことも、 伴走する栄養士・医師がいれば安心です。
ぜひ一度、ご相談ください。
(ご相談の際、「ブログを見て」とお伝えください)