動脈硬化の原因と症状とは?予防と改善に向けてできること
「動脈硬化」という言葉を耳にしても、その先にある心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な病気にまで意識が及ぶ人は少ないかもしれません。
動脈硬化は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに少しずつ進行していきます。だからこそ、症状がなくても予防に取り組み、進行を食い止めることが重要です。
この記事では、動脈硬化の原因や症状、治療法、そして日常生活でできる予防法について、わかりやすく解説します。
目次
1.動脈硬化とはどのような病気なのか
動脈硬化を予防するには、血管の仕組みと役割を理解することがまずは第一歩です。
健康な血管がどのように硬化していくのかを知り、病気への理解を深めましょう。
1-1.血管の役割と種類
私たちの体には、酸素や栄養を全身に届けるために、血管が張りめぐらされています。血管には「動脈」「静脈」「毛細血管」の3つがあり、それぞれに異なる役割があります。
動脈:心臓から送り出された血液を、体の隅々まで運びます。血液には酸素や栄養が含まれており、それを全身に届けるのが役割です。
静脈:動脈とは逆に、体の末端から心臓に向かって血液を戻します。二酸化炭素や老廃物を回収しながら戻ってきます。
毛細血管:極めて細い血管で、ほぼすべての組織や臓器に網の目のように張り巡らされています。酸素や栄養を各細胞へ届け、不要物を静脈に受け渡す役割を担います。
健康な動脈は弾力がありしなやかで、血管の内壁もなめらかなので、血液はスムーズに流れることができます。しかし、動脈硬化が始まると血管が傷つき、血液の流れが悪くなっていきます。
【参考情報】『Blood Vessels』Cleveland Clinic
https://my.clevelandclinic.org/health/body/21640-blood-vessels
1-2.動脈硬化のはじまり
動脈の壁は「内膜」「中膜」「外膜」の三層で構成されており、最も内側にある内皮細胞が傷つくことで異変が始まります。
傷ついた内皮には、俗に悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールが侵入し、やがて酸化LDLに変化します。これを白血球の一種であるマクロファージが取り込むと「泡沫細胞」が形成され、血管内にどんどん蓄積されていきます。
【参考情報】『泡沫細胞』実験医学online|羊土社
https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/keyword/index.html?id=4023
泡沫細胞が増えると、血管の内膜を押し上げるようにプラーク(脂肪性沈着物)が形成されて血管が狭くなり、血液の流れが妨げられます。さらに、プラークは破れやすいため、出血や血栓の原因にもなります。
このような状態が進行すると、血流が滞り、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる重大な病気を引き起こすことがあります。
1-3.動脈硬化・3つのタイプ
動脈硬化には、以下のような種類があります。
1.アテローム性動脈硬化(粥状動脈硬化)
最も一般的なタイプです。プラークが形成され血管が狭く硬くなっていきます。心筋梗塞や脳梗塞の主な原因です。
2.メンケベルク型動脈硬化(中膜硬化)
動脈の中膜にカルシウムが沈着することで、血管の弾力が失われて硬くなるタイプです。高齢者に多く見られます。
3.細動脈硬化
細い動脈に起こるタイプです。特に脳や腎臓などで機能障害を引き起こしやすいのが特徴です。
2.動脈硬化の主な原因
動脈硬化は、さまざまな原因で発症します。
2-1.加齢
動脈は、心臓から勢いよく送り出される血液の圧力を常に受け止めており、その回数が多いほど血管は少しずつ傷ついていきます。
そのため、年齢を重ねるにつれて動脈硬化が進むのは、ある意味で自然なことであり、完全に避けることは難しいでしょう。
2-2.喫煙
タバコに含まれる有害物質は、血管を傷つけるだけでなく、悪玉コレステロール(LDL)を増やし、プラークができやすい状態をつくります。
さらに、喫煙は血圧を上昇させ、血管への負担をより大きくします。加えて、血液が固まりやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まるとされています。
【参考情報】『禁煙は動脈硬化予防の第一歩』日本動脈硬化学会
https://www.j-athero.org/jp/general/kinen/
2-3.肥満
肥満は動脈硬化の大きなリスク要因のひとつです。中でも、内臓のまわりに脂肪がつく「内臓脂肪型肥満」は注意が必要です。
脂肪組織が増えると、血液中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が増加しやすくなります。また、インスリンの働きが悪くなる(インスリン抵抗性)ことで血糖値も下がりにくくなり、血管へのダメージが大きくなります。
このような理由で、血管が傷ついてプラークができやすくなり、動脈硬化の進行が早まると考えられています。
2-4.高血圧
血圧が高い状態が続くと、血管に常に強い圧力がかかり、血管が傷つきやすくなります。その結果、動脈硬化が進行します。
高血圧と動脈硬化は互いに悪影響を与え合い、心筋梗塞や脳梗塞のリスクをさらに高める原因となります。
【参考情報】『【高血圧】 自覚症状がないまま動脈硬化を進行させます』全国健康保険協会
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat450/sb4502/p015/
2-5.糖尿病
糖尿病は、インスリンの分泌が不足したり、効きが悪くなったりすることで、血糖値が下がりにくくなる病気です。
糖尿病の影響で血管内の糖分が増えると、血管が傷つきやすくなります。さらに、一度血管が傷つくと修復に時間がかかるため、動脈硬化が進行しやすくなります。
2-6.脂質異常症
脂質異常症は、血液中の脂質のバランスが崩れる病気です。血中脂質のうち、LDLコレステロールが多く、HDLコレステロールが少ないと、血液中にコレステロールがたまりやすくなり、プラークができやすくなります。
さらに、中性脂肪が増えると、余った脂肪が体に蓄積され、肥満を引き起こすことで動脈硬化が進行しやすくなります。
2-7.ストレス
ストレスは自律神経のバランスを崩し、交感神経を過剰に刺激します。
交感神経が刺激されると、血圧や心拍数が上昇し、血管に負担がかかります。この負担が動脈硬化を引き起こす原因になります。
さらに、ストレスによって分泌されるコルチゾールも動脈硬化を進行させます。コルチゾールは血糖値や血圧の上昇、脂質の増加に関与しており、その分泌が多くなると血管への負担が増し、動脈硬化を悪化させることになります。
3. 動脈硬化が進行すると
動脈硬化は自覚症状がほとんどないため、症状が現れる頃にはすでに進行している可能性があります。
以下のような症状が現れた場合は、早めに病院を受診しましょう。
3-1.脳の症状
動脈硬化の影響による脳の主な症状には、頭痛、めまい、耳鳴り、不眠、記憶力の低下などがあります。さらに症状が進行すると、脳梗塞や脳出血を引き起こすことがあります。
脳梗塞が発症すると、顔や手足の麻痺、ろれつが回らない、言葉が出にくいといった症状が現れます。
脳梗塞は突然発症するイメージが強いかもしれませんが、実はその前に、一過性脳虚血発作が起こることがあります。
一過性脳虚血発作とは、一時的に脳への血流が止まる状態です。手足の麻痺や視野障害など、脳梗塞と似た症状が現れますが、通常24時間以内に症状は回復します。
しかし、放置すると脳梗塞を引き起こす可能性があるため、早めに受診することが重要です。
【参考情報】『一過性脳虚血発作は、早期に完成型脳梗塞を発症する可能性が高い』国立循環器病研究センター
https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/scd/cerebrovascular/tia-torikumi/
3-2.心臓の症状
冠動脈は、心臓に酸素や栄養を届ける重要な血管で、心臓のまわりを取り囲むように走っています。
この冠動脈が狭くなると狭心症を、完全に詰まると心筋梗塞を引き起こします。どちらも放置すれば命に関わる重大な病気です。
<主な症状>
・激しい胸の痛みや圧迫感
・胸の締めつけ感
・冷や汗
・吐き気
狭心症の場合、安静にしていると症状が軽くなることもありますが、心筋梗塞に進行することもあるため注意が必要です。
狭心症と診断された際には、心筋梗塞の予防も視野に入れて治療を受けることが大切です。
大動脈の動脈硬化が進むと、血管の一部がこぶのように膨らむ大動脈瘤ができることがあります。
この瘤は破裂するまで自覚症状がほとんどないのですが、破裂すると突然激しい痛みが現れ、命に関わる危険があります。
また、大動脈の壁に亀裂が入る大動脈解離にも注意が必要です。大動脈解離が進行すると、胸や背中に激しい痛みを感じます。発生場所によっては脳や腎臓への血流が遮断され、重大な合併症を引き起こすことがあります。
【参考情報】『大動脈瘤と大動脈解離』国立循環器病研究センター
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/aortic-aneurysm_dissection/
3-3.足の症状
末梢の動脈に動脈硬化が進行すると、下肢閉塞性動脈硬化症を引き起こすことがあります。
すると、足の動脈に十分な血液が届かなくなることで、さまざまな症状が現れます。
<主な症状>
・足の痛み
・しびれ
・だるさ
・足の冷たさ(冷感)
・間欠性跛行(かんけつせいはこう)
間欠性跛行とは、しばらく歩くと足が痛くなったりしびれたりしますが、休むとまた歩けるようになる症状です。
症状が進行すると、安静時にも痛みやしびれが続くようになり、やがて皮膚に潰瘍(かいよう)ができたり、組織が壊死(えし)することもあります。
壊死が起きると、最悪の場合は足の切断が必要になることもあるため、早期に血流を改善する治療を受けることが重要です。
【参考情報】『下肢閉塞性 動脈硬化症に対する治療について』東京大学 血管外科
https://vascular-1su.jp/clinical/arteriosclerosis-obliterans/
3-4.腎臓の症状
腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分を尿として排出する重要な働きを担っています。
しかし、動脈硬化によって腎臓の血管が狭くなると、腎臓へ流れる血液量が減少し、以下のような症状が現れることがあります:
・食欲不振
・むくみ
・疲れやすさ
・尿の量が減る
・高血圧の悪化
腎臓の症状が進行すると腎硬化症を引き起こす可能性があります。腎硬化症は、高血圧による血管のダメージで腎機能が低下する病気です。
【参考情報】『腎硬化症』国立循環器病研究センター
https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/ld/hypertension/detail07-2/
さらに悪化すると腎不全となり、透析治療が必要になることもあります。
【参考情報】『腎不全』国立循環器病研究センター
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/renal-failure/
4.動脈硬化の検査
動脈硬化の疑いがあれば、必要に応じて下記の検査を実施します。
4-1.血圧測定
動脈硬化の主な原因のひとつが高血圧です。そのため、血圧を定期的に測定し、正常かどうかを確認することが大切です。
<高血圧の基準値>
収縮期血圧(上の血圧)が 140mmHg以上
拡張期血圧(下の血圧)が 90mmHg以上
のいずれか、または両方を満たす状態。
血圧は一度の測定だけでなく、日常的に記録して推移をチェックすることが重要です。
たとえ基準を超えていなくても、徐々に数値が上がっていく場合は注意が必要です。
【参考情報】『家庭で正確に血圧を測る方法』心臓血管研究所 附属病院
https://www.cvi.or.jp/9d/1004/
4-2.血液検査
血液中の成分を調べることで、動脈硬化の進行状況やリスクを把握することができます。これは、早期発見と適切な治療につながる大切な検査です。
検査では、以下のようなことを調べます。
・脂質異常症や糖尿病など、動脈硬化の原因となる病気の有無
・腎臓に影響が出ていないか(腎機能の低下)
これらの情報をもとに、今後の予防や治療方針を決めていきます。
4-3.ABI検査
ABI(足関節上腕血圧比)とは、動脈硬化による血管の狭窄や閉塞の有無を評価する検査です。
通常、健康な人では足首の血圧の方が上腕より少し高いのが一般的です。しかし、足の血管に動脈硬化による詰まりや狭まりがあると、足首の血圧が低くなります。
ABI検査では、両腕と両足首の血圧を測定し、その比率(ABI値)を計算することで、下肢の血管の状態を確認します。この検査によって、下肢動脈の血流不足を早期に発見することが可能です。
4-4.PWV検査
PWV(脈波伝播速度)とは、心臓の拍動が手足の血管まで届く速さを測る検査です。動脈が硬くなると、拍動が速く伝わるため、PWVを測ることで動脈硬化の進行度を知ることができます。この検査は、ABI(足関節上腕血圧比)と同時に行うことができます。
検査は仰向けに寝た状態で行います。その際、両腕と両足首に血圧計のカフを装着し、手首に心電図の電極、胸に心音マイクをつけて測定します。
4-5.頸動脈エコー検査
頸動脈エコー検査は、首の血管(頸動脈)を超音波で観察し、動脈硬化の進行度を調べる検査です。
頸動脈は、大動脈から脳へ血液を送る重要な血管であり、ここにプラーク(血管内のこぶ)があるか、血管が狭くなっていないかを確認します。この情報は、脳梗塞などのリスク評価にもつながります。
ベッドに横になり、専用のゼリーを首に塗ってから、超音波の機器を当てて検査します。
4-5.眼底検査
眼底検査は、目に光を当てて網膜や視神経、血管の状態を観察する検査です。目の奥には細い血管が多く通っているので、動脈硬化による血管の変化が確認しやすい部位です。
検査結果は「Scheie(シェイ)分類」という5段階の基準で評価されます。数字が大きくなるほど動脈硬化が進んでいる状態を示しており、進行度に応じて早めの治療が必要になります。
【参考情報】『眼底検査で、高血圧や動脈硬化がわかる|40歳を過ぎたら受けよう!!眼底検査 目の健康を守るために』日本眼科医会
https://www.gankaikai.or.jp/health/63/index.html
5.動脈硬化に関連する病気の治療薬
動脈硬化に関連する病気は数多くあり、それぞれの病気によって処方される薬が異なります
5-1.抗血小板薬
血小板は、ケガなどで血管が傷つくと、その部分に集まってくっつき、血管の穴をふさぎます。さらに、他の血液成分やたんぱく質とともに血栓をつくり、出血を止める役割を担っています。
【参考情報】『platelet』National Cancer Institute
https://www.cancer.gov/publications/dictionaries/cancer-terms/def/platelet
動脈硬化が進行すると、血管の内側にできたプラークが破れ、そこに血小板が集まって血栓ができやすくなります。この血栓が血管をふさいでしまうと、心筋梗塞や脳梗塞といった重い病気を引き起こす危険があります。
そのため、抗血小板薬によって血小板の働きを抑え、不要な血栓の発生を防ぎます。
<主な薬>
・バイアスピリン
・プラビックス
5-2.抗凝固薬
血液を固める「凝固因子」の働きを抑えて、血栓ができるのを防ぐ薬です。
動脈硬化が進むと、血液の流れが悪くなり、血流が滞る部分が生じやすくなります。こうした場所では、凝固因子が集まりやすくなり、血栓ができやすくなります。
抗凝固薬は、このような血流の乱れによってできる血栓を防ぎ、血液が固まりにくい状態を保つことで、血管の詰まりを防ぎます。
<主な薬>
・ワーファリン
・プラザキサ
・エリキュース
5-3.血管拡張薬
狭くなった血管を広げて血流を改善する薬です。
血管を広げることで、酸素や栄養が全身に効率よく届けられ、症状の緩和や合併症の予防が期待できます。
<主な薬>
・ニトロペン
・シグマート
・アムロジン
5-4.コレステロール治療薬
血中のLDLコレステロールの値を正常に保ち、動脈硬化の進行を防ぐ薬です。
この薬により、肝臓でコレステロールを作る酵素を阻害し、血中のLDLコレステロールを効果的に減少させます。
<主な薬>
・リピトール
・クレストール
・メバロチン
5-5.降圧薬
血圧を下げて血管の負担を減らすことで、動脈硬化を予防する薬です。
<主な薬>
・レニベース
・ニューロタン
5-6.糖尿病治療薬
血糖値を正常範囲にコントロールするための薬です。
例えば、肝臓で糖分が作られるのを抑える薬や、インスリンの分泌を促進したり、その働きを改善する薬、また食後の血糖値を抑えるために糖分の吸収を遅らせる薬などがあります。
<主な薬>
・メトグルコ
・グリミクロン
・アクトス
・ベイスン
6.動脈硬化の改善と予防
動脈硬化の改善と予防には、薬だけではなく生活習慣の改善が必要です。
6-1.食事
脂質、糖質、塩分が多い食事を続けていると、脂質異常症や糖尿病、高血圧のリスクが高まります。
動物性脂肪やコレステロール、糖質の多い食品を避け、食物繊維やビタミンを豊富に摂ることが重要です。塩分は控えめにし、代わりに香辛料や柑橘類を使って味や香りを楽しみましょう。
肥満の人は食べる量が多くなりがちで、脂質や糖質、塩分の摂取量も増える可能性があります。エネルギーの過剰摂取に注意し、適切な量に戻すことが大切です。
【参考情報】『動脈硬化を知る×動脈硬化を予防する食事』日本動脈硬化学会
https://www.j-athero.org/jp/wp-content/uploads/general/pdf/The_Japan_Diet.pdf
6-2.運動
定期的な運動は動脈硬化の予防に効果的です。運動をすることで代謝が改善され、コレステロールや中性脂肪が減少します。また、自律神経が整うことで血圧も下がりやすくなります。
さらに、運動はインスリンの効果を高め、食後の血糖値の上昇を抑える働きもあります。これらの効果が、動脈硬化の原因となる病気の予防や改善につながります。
6-3.禁煙
タバコに含まれる有害物質は、動脈硬化だけでなくさまざまな病気とも関係しています。健康を守るためにも禁煙が重要です。
ただし、禁煙は簡単ではありません。周囲のサポートを受けたり、禁煙外来を利用したりすることで、成功率を挙げていきましょう。
6-4.ストレス管理
ストレスを解消し、自律神経のバランスを整えることは、動脈硬化の予防になります。
疲れやストレスを感じたときは無理せず、その日の体調や気分に合わせてリラックスすることが大切です。
例えば、ストレッチやウォーキングで体を動かす、音楽を聴いてリラックスする、好きな本を読む、ゆっくりお風呂に入って体を温めるなど、さまざまな方法があります。
7.動脈硬化に関するよくある質問
この章では、動脈硬化に関するよくある質問と答えを紹介します。
Q1 動脈硬化は若い人でも発症しますか?
動脈硬化は、年齢と共に進行しやすい傾向がありますが、若い人でも過剰な飲酒や喫煙、運動不足、食生活の乱れなどの生活習慣が影響することがあります。
特に、若年層で高血圧や糖尿病、遺伝的要因がある場合、動脈硬化が早期に始まることもあります。
Q2 睡眠で気をつけることはありますか?
寝不足が続くと、ホルモンバランスが乱れ、血圧やコレステロール値が上昇し、動脈硬化が進行するリスクが高まります。
規則正しい睡眠サイクルは体のリズムを整え、血管の健康にも良い影響を与えます。睡眠時間は7〜8時間を目安に、深い眠りを取ることを心がけましょう。
Q3 食品の添加物や調味料にも気を付けた方がいいですか?
加工食品やインスタント食品には、トランス脂肪酸やナトリウムが多く含まれているので、動脈に負担をかける原因になります。
また、砂糖や甘味料の過剰摂取も動脈硬化を進行させるリスクがあるので、甘い飲み物やお菓子には注意が必要です。
調味料では、塩分が高いソースやドレッシングが動脈硬化を促進するため、控えめにすることが望ましいです。
8.おわりに
動脈硬化は、自覚症状がないまま静かに進行し、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な病気を引き起こすことがあります。
健康診断などで指摘されたら、できるだけ早く病院を受診して、早期に治療を始めましょう。