貧血対策は鉄分だけじゃダメなんです

監修: 三島 渉(医学博士、横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
呼吸器学会専門医/禁煙学会専門医/アレルギー学会専門医/内科学会認定医
医療法人社団ファミリーメディカル理事長

貧血気味を感じているから、または貧血を予防するために、鉄分の摂取を意識しているという方は多いと思います。鉄分が多い食品といえば「レバー」というイメージですね。ほかにはひじきも鉄分のイメージが強い食品です。確かにレバーやひじきは鉄分を多く含む食品ですが、「安全に」「しっかり鉄分を吸収する」ためには、注意とコツが必要です。

イメージで適当に食べていませんか?

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食品に含まれる鉄分は2種類あるということをご存知でしょうか?
鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄はレバー、赤身の肉、赤身の魚などの動物性食品に多く含まれ、体内への吸収率が高い鉄分です。
一方、豆、野菜、海藻、卵、乳製品に多く含まれる非ヘム鉄は、吸収率が低く、他の栄養素と組み合わせて吸収率を高めます。何の工夫もなしに、「貧血予防にひきじを沢山食べよう」というのは少し効率が悪いかもしれませんね。

妊婦さんはレバーを選ばないで!

鉄分=レバーのイメージが強く「レバーを摂ればいいんだ!」と思った方も多いかもしれませんが、レバーはビタミンAを多く含み、妊婦さんは控えた方が良い食材です。内閣府食品安全委員会のファクトシート「ビタミンAの過剰摂取による影響」には、「妊娠中又は妊娠を希望する女性は、ビタミン A を含むサプリメントを摂らないこと。また、レバー及びレバー製品を摂らないこと。」と明記されています。ヘム鉄の摂取は、赤身の肉や魚からにしましょう。混同されがちですが、色の濃い野菜に含まれるベータカロテン(プロビタミンA)は食べても問題はありません。

貧血には良質なたんぱく質も大切です。

たんぱく質は、血液中の赤血球やヘモグロビンの材料となる大切な栄養素なので毎食主菜にいろいろな種類を取り入れて食べるようにしましょう。吸収率の低い非ヘム鉄は、肉や魚などの良質なたんぱく質と一緒に食べることによって体内への吸収率がアップします。

ビタミンも無関係ではありません。

ビタミンC、ビタミンB12、葉酸などは造血や鉄の吸収に欠かせない栄養素です。これらが不足すると血球が正しく造られず、悪性貧血を引き起こしてしまう可能性があります。また、ビタミンCは新鮮な野菜や果物、イモ類に多く含まれており、たんぱく質と同様に一緒に食べることによって非ヘム鉄の吸収率を高めることができます。

飲み物にも気を付ければ完璧です。

緑茶、コーヒー、紅茶に含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げます。食事中や食後は渋いお茶やコーヒーを飲むのは控え、タンニンを含まないほうじ茶、麦茶を飲むようにしましょう。

まとめ

鉄分を上手く吸収するために、他の栄養素を意識したおかずを覚えておくと便利です。牛肉と豆腐を使った料理と海藻にレモン汁を絞ったサラダなど、上手に組み合わせて貧血予防をしましょう。

監修者プロフィール

三島 渉 (医学博士、横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
呼吸器学会専門医/内科学会認定医/禁煙学会専門医/アレルギー学会専門医
医療法人社団ファミリーメディカル理事長

平成9年横浜市立大学医学部卒業。呼吸器内科専門医として活躍する一方、現代医学の限界を痛感。医学研究による解決を目指し、横浜市立大学大学院入学。分子細胞生物学を専門として、がん転移に関連する細胞機能の研究を行い、平成17年医学博士取得。

その後再び臨床の現場に戻るも、症状がひどくなってからでないと来院してもらえない医療の世界の構造的な問題を認識。

「症状がまだ軽いうちに気軽にかかってもらえるクリニックをつくろう」と決意し、平成19年横浜市南区に呼吸器内科専門の「上六ツ川内科クリニック」を開院。病気が進行すると改善が難しい呼吸疾患の早期発見・早期治療の重要性を伝えている。

現在、毎月500人以上の喘息患者と100名以上のCOPD患者を診療。禁煙治療にも力を注ぎ、呼吸器疾患で苦しむ人のいない社会の実現を目指している。年間約100名の禁煙指導を行い、84.6%の禁煙成功率を達成している。

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