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食物アレルギーと糖分に注意!喘息の人がフルーツ摂取で気をつけたいこと

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2023年11月14日

喘息の患者さんは、バランスの良い食事を心がけたり、アレルギーを起こしやすい食材を避けたりと、食生活に気を付けていることが多いのではないでしょうか。

この記事では、喘息の人がフルーツを摂取する場合の注意点をお伝えします。毎日の食事や栄養補給に、ぜひ役立ててください。

1.フルーツ摂取量の目安

一般的にフルーツの摂取量の目安は、「1日当たりおおよそ200~300g」とされています。

生のフルーツの場合、種や皮などの食べられない部分を除くと、以下の量が目安になります。

 ・りんご 1個
 ・なし  1個
 ・柿   1個
 ・グレープフルーツ1個
 ・ブドウ 1房
 ・バナナ 2本
 ・温州みかん 2個

喘息の方は、日常的に糖質を多く摂っていると症状の悪化につながります。したがって、フルーツの摂取量の目安は、1回につき糖質10gまでをおすすめしています。

糖質10gまでの果物は、以下の量が目安になります。

 ・りんご 1/3個まで
 ・なし 1/3個まで
 ・柿 1/3個まで
 ・バナナ 1/3個まで
 ・みかん 1個まで
 ・キウイ 1個まで

フルーツは糖分(果糖)を多く含みます。摂りすぎは肥満や生活習慣病への悪影響もあるため、適量を心がけましょう。

また、フルーツに含まれているビタミンや葉酸、カリウムなどは水溶性の栄養素なので水に溶けやすく、加工や加熱により失われる可能性があります。

剥くのが面倒などの理由で、加工されたフルーツを食べたくなることもあるでしょう。しかし、フルーツの栄養を余さず摂りたいなら、生で食べる方が良いです。

【参考情報】『FACT BOOK 果物と健康 六訂版』農林水産省「国産果実競争力強化事業」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/iyfv-53.pdf

2.フルーツを摂取する時の注意点

フルーツは栄養豊富な食物であり、適切な量を摂取することは推奨されています。

しかし、フルーツの種類や製品によっては注意したい点もあります。

2−1.果物アレルギー

果物アレルギーとは、食物アレルギーの一種です。特定のフルーツを食べると、口の中が腫れたり、かゆくなったりします。

果物アレルギーは、特定の花粉にアレルギー反応を起こす人が、似たようなアレルゲンを持つフルーツに反応することが多いのが特徴です。

 ・シラカバ花粉:リンゴ、モモ、キウイ など
 ・ブタクサ花粉:メロン、スイカ、バナナ など

中でもキウイは、特にアレルギーを引き起こしやすいフルーツだと言われています。キウイには「アクチニジン」というタンパク質が含まれており、これに反応すると、アレルギーの症状が現れることがあります。

【参考情報】『キウイフルーツアレルギーについて』神奈川県 食物アレルギー実態調査より
https://www.pref.kanagawa.jp/sys/eiken/011_chemicals/files/110302_allrgy_panels_06.pdf

喘息の患者さんは、何らかのアレルギーを持っていることが多く、食物アレルギーを合併していることも珍しくありません。

アレルギーを引き起こすフルーツを食べると、気道の炎症が悪化して、咳や息苦しさが現れる可能性があります。

【参考情報】『食物アレルギーから気道アレルギーへ』日本小児アレルギー学会誌 第14巻第1号 78~81, 2000
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspaci1987/14/1/14_1_78/_pdf

その他、ゴム手袋などに含まれる成分・ラテックスでアレルギー起こす人が、バナナ・キウイ・マンゴー・パパイヤなどのフルーツに反応し、症状が現れることがあります。

もしフルーツを食べて体調が悪くなったら、すぐに食べるのをやめて、病院を受診してください。

◆「アレルギーの原因・種類・検査・治療の基本情報」>>

2−2.ドライフルーツの亜硫酸塩

ドライフルーツには、変色を防いでおいしそうに見せるため、亜硫酸塩(酸化防止剤)が添加されていることがあります。

亜硫酸塩は、ワインやソーセージなどにもよく使用されていますが、喘息やアレルギー症状の原因となる可能性があります。

【参考情報】『Sulfite Sensitivity』Cleveland Clinic
https://my.clevelandclinic.org/health/articles/11323-sulfite-sensitivity

ドライフルーツは持ち運びにも便利で、かつ、皮を剥く手間もないことから、好んで食べる人も多いでしょう。

しかし、喘息の人は亜硫酸塩を避けた方が安心なので、商品を購入する際は食品表示をチェックして、無添加のものを選びましょう。

2−3.糖分も多く摂取してしまう

フルーツには、糖分(果糖)もたくさん含まれています。特に最近は、消費者の好みに合わせて、糖度が高い品種が増えています。

糖分を摂り過ぎてしまうと、余分な量は肝臓で中性脂肪として蓄えられます。そして、中性脂肪が体の中に溜まっていくと、肥満や生活習慣病につながる恐れがあります。

【参考情報】『果糖摂取が血中の中性脂肪値に及ぼす影響について』南九州大学研究報告 第51巻:1-8(2021)
https://www.nankyudai.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/ea1768f5079131a40b50f715f86d67ad8eecaa76.pdf

さらに、缶詰のフルーツやドライフルーツ、フルーツジュースには、砂糖などで甘味を加えられていることも多いので注意が必要です。

◆「喘息が肥満で発症・悪化する危険性」>>

フルーツに含まれるビタミンやミネラル、食物繊維は、野菜でも摂取することができます。

バランスよく栄養を摂取しようと思い、積極的にフルーツを食べている方は、フルーツの代わりに野菜を増やすことで糖分を減らし、より健康的な食生活に改善することができます。

忙しくて調理の時間が取れない方や、小食のためたくさん野菜を摂るのが難しい方などは、サプリでビタミンやミネラルを補給すると、糖分の摂り過ぎを防ぐことができます。

◆「ビタミンCのおもな特徴とアレルギー疾患を改善するはたらき」>>

3.おわりに

喘息の患者さんがフルーツを摂る場合、アレルギーと糖分に気を付ける必要があります。

アレルギーの症状が出ない人が、適切な量を食べるのは構いません。しかし、糖分を控えたいなら、フルーツに含まれる栄養素は野菜やサプリで摂取した方がいいでしょう。

また、同じ種類のフルーツばかり食べていると、食物アレルギーが発症しやすくなります。フルーツを食べるなら、「いろいろな種類を」「少しだけ」「旬を楽しみながら」食卓に取り入れてください。

◆「糖質とアレルギー疾患」について詳しく>>

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