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外来

アレルギー専門医がすすめるアトピー性皮膚炎改善の方法とは

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2021年10月26日

アトピー性皮膚炎の治療では、ステロイドの塗り薬や抗ヒスタミン、抗アレルギーの内服薬を使用するのが一般的ですが、

「薬を使っているのにぜんぜん良くならない」
「副作用がこわい」

という声もよく耳にします。

アトピー性皮膚炎に治療はもちろん必要です。
でも、日常生活の中で自分にもできることを知り、実践することも大切です。

この記事では、ご自身で実践できる、“薬に頼らずアトピー性皮膚炎の症状を抑える方法”についてお伝えしていきます。

1.アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が繰り返しできる皮膚の病気で、アレルギーと深い関係があります。
かゆみや湿疹は、顔・首・ひじ・ひざの裏などにあらわれ、良くなったり悪くなったりを繰り返し、なかなか治りにくいのが特徴です。
一般的には、6カ月以上(乳幼児では2カ月以上)続くと慢性と判断されます。

私たちの体には、細菌やウイルスのような異物から身を守る免疫という仕組みが備わっています。
ところが、食べ物や花粉などの、本来は体に害のないものであっても、免疫システムが異物だと判断すると、かゆみやくしゃみなどのアレルギー反応となってあらわれます。

アトピー性皮膚炎もこのアレルギー反応の一種で、かゆみや炎症の原因となるヒスタミンという物質が、細胞から大量に出ることによって引き起こされます。

アレルギーの症状は、特定の食べ物や花粉、ダニ、ホコリなど、アレルギーの原因となる物質が、IgE(免疫グロブリンE)抗体という、免疫に関係するタンパク質と結びついて起こります。
アトピー性皮膚炎の人は健康な人に比べて、このIgE抗体の数値が高く出ることが多いです。

また、皮膚のうるおいを保ったり、外部の刺激から皮膚を守るバリア機能も弱いため、皮膚が乾燥しやすくなり、ますます外からの刺激に弱くなるという悪循環が生まれます。

2.アトピー性皮膚炎患者数は増加傾向に

2014年に厚生労働省が発表したアトピー性皮膚炎の総患者数は、456,000人でした。
その前の2011年の調査では369,000人だったので、87,000人増加しています。

アトピー総患者数グラフ

年齢別にみてみると、40~44歳が47,000人と成人の中では最も多く、20~24歳が37,000人、25~29歳が40,000人、30~34歳が37,000人、35~39歳が40,000人となっています。

アトピー性皮膚炎は、かつては乳幼児で症状があらわれ、成長するにしたがって自然と治るとされていた病気ですが、近年では大人になって初めて症状が出る人や、成人しても治らないままの人が増えています。

3.アトピーの7つの原因

アトピー性皮膚炎の原因は、現代の医学をもってしても、まだはっきりとはわかっていませんが、今のところ次の7つが主な原因として挙げられます。

1.遺伝による体質
2.ダニ・カビ・ハウスダスト
3.外的刺激
4.食物アレルギー
5.現代的な食生活
6.不規則な生活
7.精神的ストレス

3−1.遺伝による体質が原因

アトピー性皮膚炎という病気そのものは遺伝しませんが、病気になりやすい体質は遺伝することがあります。

家族にアトピーや喘息、花粉症、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどを持つ人がいたり、IgE抗体がつくられやすい体質である場合、その体質を受け継いでいることがあります。これを「アトピー素因がある」と言います。

ただし、アトピーの原因は遺伝だけではないので、アトピー素因があってもアトピーにならない人もいれば、アトピー素因がないのにアトピーの症状が出る人もいます。

子どもの頃は症状がなかったのに、大人になってからアトピーになる人がいるのはなぜでしょう?

そのような人は、生まれつきアトピー素因を持ち合わせているところに、さらに食物やハウスダストなどのアレルゲンや日々のストレスが蓄積し、大人になってからアトピーが発症したものと考えられます。

3−2.ダニ・カビ・ハウスダストが原因

ダニのフンや死骸・カビを含んだハウスダストが体の中に入ると、免疫のしくみがそれらを異物(アレルゲン)と判断して、アレルギー反応が起こることがあります。

残念ながら、ダニやカビを家の中から完全になくすことはできません。しかし、「床」と「寝具」を重点的にお手入れすれば、大きく数を減らすことはできます。

重要なのは、

・すみかになる場所を与えない
・発生してしまった分は、できるだけ取り除く

ダニやカビは高温多湿な場所を好みますので、まずは部屋の風通しをよくしてからお手入れを始めましょう。

3−2−1.床

カーペットや畳よりも、フローリングやクッションフロアの方が、ダニ・カビの発生や繁殖を抑えることができます。

床にカビやハウスダストが溜まると、ちょっとした人の動きでもかなり舞い上がり、知らず知らずのうちに口や鼻から吸い込んでしまう恐れがあります。
ソファやクッションの糸くず、新聞や雑誌から発生する紙のくずなど、目には見えなくてもホコリは思った以上にすぐ溜まります。できるだけこまめな掃除を心がけましょう。

フローリングやクッションフロアの所は、掃除機をかけた後に、ぞうきんや床用ウェットシートで拭き掃除もプラスするとなお良いです。

3−2−2.寝具

羽毛やウールはダニが発生しやすいので、ポリエステル綿がおすすめです。

日頃のお手入れですが、日に干したり布団乾燥機をかけるだけでは、あまり効果がありません。
日光の熱ぐらいではダニは布団の奥に逃げ込むだけですし、乾燥機の熱で死んだとしても、その死骸やフンは寝具の中に残ったままだからです。
床と同様に掃除機で吸い取る方法がおすすめですが、掃除機でもダニを完全に吸い込むことはできないので、できれば半年~1年に1度、丸洗いするのがベストです。

3−3.外的刺激が原因

アトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能が弱まっているため、ちょっとした刺激でも敏感に反応し、かゆみなどの症状があらわれたり、悪化することがあります。
日常生活の中でも、できるだけ皮膚バリアを正常に保つため、次の7つの方法を実践してみましょう。

1.汗をかいたら、清潔なタオルやウエットティッシュでこまめに拭く。
2.コットン素材やシルクなど、肌触りの良い衣服を着るようにする。
3.毎日お風呂に入って、肌をいつも清潔にしておく。
4.肌が乾燥していると感じ始める前に、クリームなどで良く保湿する。
5.洗濯洗剤が衣類に残らないように、すすぎ洗いをしっかり行う。
6.界面活性剤が入ったシャンプーやボディソープの使用をなるべく避ける。
7.直射日光(紫外線)に長時間あたらないように、日傘や帽子、手袋などを使用する。

かゆみの原因をつくらないためにも、こうした日頃のケアの積み重ねが大切です。

3−4.食物アレルギーが原因

アトピー性皮膚炎と食物アレルギーには共通点があります。それは、どちらも免疫力の低下によるアレルギー反応だということです。
アトピー性皮膚炎が原因で食物アレルギーを発症する場合もありますし、食物アレルギーが原因でアトピー性皮膚炎を発症することもあります。

皮膚は通常、異物が体内に入らないようにガードしていますが、アトピー性皮膚炎などで肌が傷ついていると、食べ物の成分が直接皮膚から体内に入り込んで、食物アレルギーが起こることがあります。

特に離乳食を食べ始める前の、生後~6ヶ月の乳児は注意が必要です。
炎症を起こした皮膚から食べ物の成分が入ると、体がそれを異物とみなしてしまい、いざ離乳食として食べ物を口に入れた時に、アレルギー症状が出てしまうことがあるからです。

必ず発症するわけではありませんが、アトピー性皮膚炎と他のアレルギー(アレルギー性鼻炎や気管支喘息)には因果関係があることを知っておいてください。

3−5.現代的な食生活が原因

生まれつき特定の食物アレルギーを持っていないとしても、毎日の食事の積み重ねがアトピー性皮膚炎の原因となることがあります。

特に成長期の食事はからだづくりの基礎となる重要なものですが、ファストフードやインスタント食品、スナック菓子などの加工食品、いわゆるジャンクフードに手が伸びてしまうことも多いのではないでしょうか。

これらには化学調味料や食品添加物、保存料、着色料などの化学物質や、悪玉コレステロールを増加させるトランス脂肪酸やリノール酸が多く含まれています。さらに油分、糖分、塩分も多く、体にいい食べ物とはとてもいえません。

特に油分に関しては、アトピー性皮膚炎と大いに関係があります。

脂質には大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があり、不飽和脂肪酸はさらにオメガ3系脂肪酸・オメガ6系脂肪酸・オメガ9系脂肪酸に分類されます。

このうちオメガ3系とオメガ6系はどちらも体内で作ることができず、食事で摂取する必要があるため、「必須脂肪酸」と呼ばれています。

食用油として一般的によく使われるものを分類すると、以下のようになります。

油の種類

リノール酸などのオメガ6系脂肪酸は、かつては積極的に摂ることが望ましいとされていましたが、現在は逆に過剰摂取が問題視されています。

オメガ6系脂肪酸は、悪玉コレステロール値を下げると同時に善玉コレステロール値も下げてしまうことや、摂りすぎると体内の炎症や血栓が生じやすくなることが明らかになっていて、近年のアトピー性皮膚炎の患者数増加とも深い関係があると言われています。

一方、αリノレン酸や、青魚に含まれるEPA・DHAなどのオメガ3系脂肪酸は、細胞の機能を高めて血液中の脂質濃度を下げるはたらきや、悪玉コレステロール値を下げて善玉コレステロール値を高め、血栓ができる危険性を下げます。
全身の炎症を抑えて細胞を元気にする働きもあるため、アトピー性皮膚炎を含むアレルギー症状の抑制にも期待がもてます。

厚生労働省では、オメガ6系とオメガ3系の摂取比率は4:1が理想的だとしていますが、現代人は昔に比べて青魚をあまり食べなくなったこともあり、このオメガ3系脂肪酸の摂取量が圧倒的に不足しています。

オメガ6系脂肪酸の摂りすぎを避けるためにも、加工食品はなるべく控え、青魚などでオメガ3系脂肪酸を意識的に摂ることを心掛けましょう。

 

3−6.不規則な生活が原因

睡眠不足や不規則な生活によっても、アトピーの症状が出やすくなったり悪化しやすくなります。

私たちが夜寝ている間、体内ではホルモンや自律神経などさまざまな機能がはたらいて、傷ついた細胞を修復したり、日中のストレスを和らげています。

しかし、睡眠不足や不規則な生活によって、ホルモンをつかさどる内分泌や自律神経のしくみがうまく機能しなくなると、からだの疲れが溜まって免疫力が低下し、アトピー性皮膚炎の症状にも悪い影響が出るのです。

では、質の良い睡眠とは一体どういうものなのでしょうか。

3−6−1.睡眠時間

理想的な睡眠時間は一般的に7~8時間とされていますが、医学的な根拠はありません。
必要な睡眠時間には個人差があるため、毎日10時間寝ないとダメな人もいれば、3~4時間で十分な休息がとれる人もいます。

まずは自分にとってベストな睡眠時間を調べてみることをおすすめします。
手軽に睡眠記録が取れるスマートフォン用アプリなどもありますので、利用してみても良いでしょう。

人の眠りには、レム睡眠と呼ばれる浅い眠りと、ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りがありますが、眠りに落ちてからの3時間は、最も深いノンレム睡眠の状態にあり、その中でも特に初めの90分間に大量の成長ホルモンが分泌されます。

また、睡眠の質を高めるには、毎日同じ時間帯に眠りに就くのが望ましいとされています。睡眠時間が長い人も短い人も、なるべく毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起き、生活のリズムを整えましょう。

3−6−2.睡眠環境

質の良い睡眠は、寝る時の環境にも大きく左右されます。

寝室は真っ暗にするのがベストです。
目から光が入ると、眠りを誘うホルモン・メラトニンの分泌が妨げられ、睡眠の質が下がるからです。

真っ暗だと落ち着かないという人は、白熱灯など赤みのある照明器具を足元に置いてみましょう。赤みのある光は、人の気持ちを落ち着かせます。

逆に、パソコンやスマートフォンから出ている青みがかった光(ブルーライト)を浴びると、目が冴えてしまいます。就寝の2時間前には、ブルーライトを浴びる時間を減らしましょう。

3−7.精神的ストレスが原因

実はアトピー性皮膚炎とストレスの間には、切っても切れない関係があります。強いストレスを感じると、興奮をもたらす交感神経が優位になり、からだが緊張状態になります。

すると、体内にストレスホルモンが大量に分泌され、免疫力が低下します。その結果、血液の循環にも悪影響が及び、皮膚の水分量が少なくなり、皮膚が乾燥します。皮膚が乾燥すると、外からの刺激やアレルゲンの侵入を保護するバリア機能が弱くなり、かゆみや湿疹が生じるのです。

アトピー性皮膚炎の患者さんにとって、ストレスコントロールは大切な治療法のひとつなので、うまくストレスを発散することを日頃から心がけましょう。

4.アトピー性皮膚炎の治療薬について

ここで、病院で処方されるアトピー性皮膚炎のお薬にはどのようなものがあるのか確認してみましょう。

アトピー性皮膚炎の治療薬には、主に2種類の外用薬(塗り薬)と3種類の内服薬(飲み薬)があります。

4−1.外用薬(塗り薬)の種類

4−1−1.ステロイド外用薬

過剰な免疫反応を抑える薬です。

ステロイド外用薬には症状に合わせて5段階の処方レベルがあり、弱い順から、ウィーク、ミディアム、ストロング、ベリーストロング、ストロンゲストとなります。

症状が重いほど、強いステロイド外用薬が処方されます。

「ステロイドは怖い」と考えてなるべく使いたくないという人もいるかもしれませんが、中途半端に使うと、かえって症状を悪化させたり長引かせたりするので、自分の判断で使用を中止したり、量を減らしてはいけません。

医師の指示通りに、決められた量を決められた期間、使用し続ける必要があります。

※ステロイド外用薬の副作用は?
飲み薬と違って、外用薬はほぼ塗った場所だけに作用するので、副作用は比較的少ないです。
医師の指示通りに使用していれば、副作用は一時的なものだと考えられていますが、長い間使っていると、皮膚が萎縮(薄く弱くなること)したり、毛細血管が拡張して皮膚の表面に浮き出てくることがあります。

4−1−2.免疫抑制外用薬

ステロイド外用薬と同様、過剰な免疫反応を抑えるはたらきがあります。

ステロイド外用薬を長期間使い続けることによる副作用が心配だったり、ステロイド外用薬では効果が得られないと感じたりする場合、また、ステロイド外用薬である程度炎症が落ち着いてきた場合などに使われます。

炎症を抑える強さは、ステロイド外用薬のミディアム~ストロングと同じ程度です。

※免疫抑制外用薬の副作用は?
免疫抑制外用薬は、ステロイド外用薬と違って皮膚の委縮や毛細血管拡張などの副作用がほとんどないため、首や顔など皮膚が薄い部分にも使用できます。

ただし、紫外線が当たると刺激が強くなることがあるので、薬を塗った部分を日光に長時間さらすことは避けましょう。通勤、通学や買い物など、日常生活での外出には問題ありません。

4−2.内服薬(飲み薬)の種類

4−2−1.抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬

皮膚をかくと皮膚が傷つき症状が悪化するため、かゆみ止めとして、また症状を悪化させない予防的な意味からも、これらの飲み薬を使うことがあります。

抗アレルギー薬と抗ヒスタミン薬は、同じような薬だと思われるかもしれませんが、この2種類の薬には、明らかな違いがあります。

抗アレルギー薬は、アレルゲンの影響を受けた細胞から、かゆみのもとになるヒスタミンが出るのを防ぐため、アレルギー症状の予防薬として使用します。
一方、抗ヒスタミン薬は、細胞から放出されたヒスタミンが、受け皿となるタンパク質とくっつくのを防ぐ役割があります。つまり、出てしまったアレルギー物質を無効化するはたらきがある薬なので、アレルギー症状が起きた後に使用します。

このように、抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬とでは、症状の進行具合によって飲むタイミングが違うので、注意が必要です。

※抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬の副作用は?
主な副作用は、眠気とだるさです。車などの運転をする前は、服用を避けましょう。

4−2−2.ステロイド内服薬

塗り薬で抑えられないほど症状が悪化した場合は、免疫反応を強力に抑えるために、一定の期間、ステロイドの飲み薬を使うことがあります。
ステロイドの飲み薬は、医師に指示された飲み方や量、期間を必ず守りましょう。

※ステロイド内服薬の副作用は?
続けて使用すると、顔のむくみや骨粗しょう症、糖尿病が出る恐れがあります。また、免疫力を低下させるので、感染症などにかかりやすくなることがあります。

ステロイド外用薬と同様、自己判断で服用を途中でやめたり量を減らしたりすると、深刻な副作用や症状の悪化をまねくことがあります。

4−2−3.免疫抑制剤内服薬

この飲み薬を使えるのは、これまでの治療で十分な効果が得られず、強い炎症を伴う湿疹が広範囲に生じている16歳以上の方に限られています。
最大3カ月まで続けることができますが、そこでいったん休薬する必要があります。

※免疫抑制剤内服薬の副作用は?
血圧の上昇や胃腸障害、腎臓の機能低下などの副作用が出る恐れがあります。
医師の指示通りの服用はもちろん、使用には細心の注意が必要です。薬の副作用は心配かもしれませんが、だからと言って、医師の指示を無視して自己判断で薬の量を減らしたり中断したりするのは、大変危険です。

5.アトピーと腸内環境の深い関係

アトピー性皮膚炎などアレルギーの研究が進んだ結果、実は「腸」が深く関係していることがわかっています。

5−1.腸内フローラとは


私たちの腸には1000種類、100兆以上の細菌が住み着き、人間が食べたものをエサにして生きています。
この多種多様な細菌たちのまとまりを、お花畑にたとえて腸内フローラと呼んでいます。

腸内フローラの中では、善玉菌、悪玉菌、そして腸内の環境によって善玉菌にも悪玉菌にもなる日和見(ひよりみ)菌が、バランスを保ちながら共に生きています。

腸には免疫細胞の70%が集中して、口から入ってくる細菌やウイルスなど有害な物質から身を守っています。
腸内の善玉菌が優勢だと免疫力がアップし、体内のあらゆる機能を健康な状態に保ってくれます。

反対に悪玉菌が優勢だと免疫力がダウンし、生活習慣病やアレルギー疾患などが発症しやすくなります。
免疫力を高めてアレルギーの症状を抑えるには、腸内フローラのバランスを整えること、つまり善玉菌を増やして悪玉菌の力を抑えることが重要なカギとなります。

5−2.善玉菌を増やす食事とは

善玉菌を増やすには、善玉菌のエサとなる食物繊維や発酵食品、オリゴ糖を摂るのが効果的です。
善玉菌を増やす食材、そして青魚などに含まれるオメガ3系脂肪酸を摂るには、昔ながらの和食中心の食生活が理想的です。

特定保健用食品として市販されている製品やサプリを利用するのもひとつの方法ですが、オリゴ糖を急にたくさん摂取すると、下痢を起こしたり、おなかが張ったりすることがあります。
そのような場合は、1日あたりの摂取量を減らして様子を見ましょう。

◆「腸内環境を整えて免疫力をアップさせる食事の基礎知識」>>

6.薬には頼りたくないという方は腸内環境の改善を

アトピーの治療には薬物治療が欠かせませんが、薬の量を減らすためにも腸内環境の改善をおすすめしています。

腸内細菌学の世界的権威である光岡知足東大名誉教授は、「加齢とともに腸内の善玉菌は減り、悪玉菌が増える」ということを世界で初めて発見しました。
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人間の腸内環境は胎児の段階ではまったくの無菌状態ですが、母乳を飲むと生後1週間で、90%以上がビフィズス菌で占められるようになります。

そして離乳食を食べるようになるとほかの菌も徐々に増えていき、成人の腸内と同じような環境が整います。
この段階でビフィズス菌は腸内細菌全体の20%程度まで減少していき、成年期から老年期になるにしたがってビフィズス菌はさらに減少し、代わりに悪玉菌が急増していきます。

驚くことに、老年期の10人のうち3人には、ビフィズス菌がまったく見られないと言われているので、生活習慣病にかかるリスクが年齢を重ねるごとに高くなっていくというのもうなずけます。

アトピー性皮膚炎も免疫機能の異常によって起こる病気ですから、腸内環境が整って免疫力がアップすれば、薬に頼らずに症状を抑えることが期待できます。

6−1.腸内環境改善に欠かせない、「乳酸菌生産物質」とは?

私たちが食べた物は、胃で消化されたのち腸に運ばれ、乳酸菌を初めとした善玉菌のはたらきによってオリゴ糖が生み出されます。

そして、そのオリゴ糖をエサにして、乳酸菌が増殖します。増殖した乳酸菌は酵素・核酸・アミノ酸・ビタミン・ミネラルなど、からだの健康維持に必要不可欠な有効成分を生み出します。

そして、この優れた仕組みで生み出される有効成分と同じはたらきをもたらしてくれるのが、乳酸菌由来や大豆由来の天然成分を培養・発酵して生成した「乳酸菌生産物質」です。

乳酸菌は「生きている」ため、食べると消化液の影響でほとんど死んでしまいますが、乳酸菌生産物質は「生命体」ではないので、胃や腸の消化液の影響を受ける心配がありません。

そのため、腸に直接届いて腸内環境にはたらきかけることができるので、乳酸菌を摂るよりもはるかに効率的かつ確実に、善玉菌を増やすことができるのです。

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乳酸菌生産物質はサプリメントで取り入れることができます。

7.おわりに

アトピー性皮膚炎に限らず、アレルギー体質の方は腸内環境が良くない場合がほとんどです。
さらに言えば、腸内環境の状態は、治療の効果にも影響します。
これまでの食生活を改善することも大事ですので、ぜひ前向きに取り組んでみてください。

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