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呼吸器内科の専門医とはどのような職業か

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2020年08月17日
呼吸器専門医

『呼吸器内科』や『呼吸器専門医』という言葉を聞いて、どのようなイメージが浮かびますか?

・レントゲン写真を眺めている・・・
・聴診器で胸の音を聞いている・・・
・喘息や肺炎の治療をしている・・・

呼吸器内科の専門医は、たしかにレントゲンなどの画像を使って診断を行い、聴診器で呼吸音や心臓の音を聞きます。

しかし、呼吸器内科の専門分野はこれだけではありません。
通常の風邪やインフルエンザなどの感染症から、肺がんなどの悪性腫瘍、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった病気も専門的に扱います。
加えて、近年では睡眠時無呼吸症候群やニコチン依存症(タバコがやめられない)の診察・治療を行うなど、幅広い疾患に対応しています。

病気や治療方法などの豊富な知識に加えて、呼吸器疾患(肺や気管支などの呼吸器系の病気)に対して総合的に診断や治療を行うことができる…。
そんな呼吸器全般の医療を支えるプロフェッショナルが『呼吸器専門医』なのです。

今回は、『呼吸器専門医』という仕事を紹介しながら、なぜ呼吸器専門医の診察が重要であるのかという理由についてご紹介します。

1.呼吸器専門医とは

呼吸器専門医

“日本呼吸器学会は、呼吸器疾患を専門とする優れた医師を養成することによって、呼吸器に関わる医療の向上を図り、社会の皆さまへの健康・福祉に貢献することを目指しています。この目的を達成するために専門医制度を設け、呼吸器科医として充分な識見と伎倆を修得した医師を、本学会の専門医として認定しております。” 

【参考情報】日本呼吸器学会 https://www.jrs.or.jp/

呼吸器専門医というのは、内科医として幅広い知識と技能を身につけた日本内科学会認定医資格を保有している医師の中で、呼吸器疾患に関する知識や経験を積んで、より専門的な治療が遂行できる医師として、学会の専門医試験に合格した医師のことを指します。
このように、呼吸器専門医は呼吸器系の病気に関するスペシャリストなのです。

2.呼吸器専門医の現状

実のところ、呼吸器系疾患のプロフェッショナルである呼吸器専門医は、非常に希少な存在と言えます。
2019年のデータによると、日本呼吸器学会の認定する呼吸器専門医は6,657名となっています。
消化器病専門医の21,608名や循環器専門医の14,944名と比較すると、圧倒的に呼吸器専門医の数が少ないことがわかると思います。

【参考情報】一般財団法人「日本専門医制度概報 2019年度版」
https://jmsb.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/gaiho_2019.pdf

その一方で、呼吸器関連の病気というのは数多く存在するため、多くのクリニックや病院で呼吸器専門医以外の医師が呼吸器疾患の診療を行っているのが現状です。

しかし、症状の発現している喘息やCOPD、結核や間質性肺炎など、呼吸器専門医でないと治療が難しい疾患が存在することもまた事実です。

このように、複雑な呼吸器疾患の診療や治療を行うには、やはり呼吸器専門医の力が重要だと言えます。

◆「呼吸器内科を受診すべき症状とは?」>>

3.呼吸器専門医のいない呼吸器内科もある

『呼吸器内科』と標榜しているクリニックは多くありますが、呼吸器専門医が在籍しているところと、そうでないところがあります。
したがって、呼吸器内科であっても、一般内科医による診療と、呼吸器専門医による診療とではニュアンスが異なるということを知っておく必要があります。

睡眠時無呼吸症候群

例えば、風邪やインフルエンザも広い意味では呼吸器疾患であり、呼吸器専門医不在の呼吸器内科でも十分診察は可能です。
しかし、結核や重い気管支喘息などは、呼吸器専門医が在籍している呼吸器内科でなければ、適切な治療を進めていくことはなかなか難しいでしょう。

つまり、看板に『呼吸器内科』と書かれていても、必ずしも呼吸器専門医が在籍しているとは限らず、重篤な呼吸器疾患が見つかった際には呼吸器専門医の診察を受ける必要が出てくるため、『呼吸器内科だから行ったのに、専門医がいないからと他の病院での治療を勧められた』ということも起こり得るのです。

4.呼吸器専門医の見つけ方

呼吸器専門医の資格を持つ医師の名前と医療機関名は、『日本呼吸器学会』のホームページの「専門医を検索する」というコーナーで見つけることができます。

【参考情報】日本呼吸器学会「専門医を検索する」
https://www.jrs.or.jp/modules/senmoni/

・しつこい咳や痰
・喉の痛みや違和感
・息苦しさや息切れ
・胸の痛み

これらの呼吸器系の症状にお困りの場合は、ぜひ『呼吸器専門医』の診察を受けることをおすすめします。

◆「呼吸器内科だからこそ治せる病気があります」

5.おわりに

今回は、呼吸器専門医についてご紹介しました。
呼吸器疾患には、一般内科でも診察可能な病気(風邪やインフルエンザなど)から、専門的な知識を要する喘息や肺がんの治療までさまざまです。
咳や痰などの症状の裏には、大きな呼吸器系疾患が潜んでいる可能性もありますので、呼吸器関連の症状にお困りの場合は『呼吸器専門医』の診察を受けることをおすすめします。

【参考情報】日本呼吸器学会 https://www.jrs.or.jp/

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