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外来

びまん性汎細気管支炎について

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2021年10月02日

「びまん性」という言葉には「はびこる」という意味があります。びまん性汎細気管支炎とは、左右両方の肺の呼吸細気管支に慢性的な炎症がはびこっている状態の病気です。
 
近年は、栄養状態の改善や初期症状であるの副鼻腔炎に対してマクロライド系抗生物質が処方されるようになったため、患者数自体は減少しています。

1.びまん性汎細気管支炎について

びまん性汎細気管支炎とは、呼吸細気管支という細い気管支に慢性的な炎症がおこり、痰や咳、呼吸困難などの症状を引き起こす病気です。
また、ほとんどのかたは慢性副鼻腔炎を合併します。

【参考資料】「Diffuse panbronchiolitis」 GARD(Genetic and Rare Diseases Information Center)
https://rarediseases.info.nih.gov/diseases/8526/diffuse-panbronchiolitis

発症年齢は40~50歳代に多いですが、若年者から高齢者まで発症し、男女差はありません。
日本をはじめ、東アジア人で多くみられますが、白人ではほとんどみられません。
発症には人種や遺伝が関係していると想定されていますが、原因は不明で、環境や遺伝の両方が関係していると考えられています。

1-1.症状

呼吸器の症状としては、痰や咳、喘鳴、息苦しさなどがあります。
また、ほとんどのかたは慢性副鼻腔炎を合併しているので、鼻づまりや膿性鼻汁(黄色い鼻水)、後鼻漏(鼻水がのどに落ちる)、においがしないなどの症状があります。

1-2.検査

主な検査として、胸部エックス線検査や胸部CT検査、血液検査などを行います。
胸部エックス線検査や胸部CT検査では、左右両方の肺全体に小さな粒状の影が広がっていたり、気管支の壁が厚くなっているのがみられます。
血液検査では、炎症で増えるCRPの上昇や白血球数の増加、免疫に関するIgGなどのγグロブリンの増加などがみられます。
痰からは、初期にはインフルエンザ菌などがみられ、病気が進行すると緑膿菌がみられるようになります。

◆「呼吸器内科で行われる専門的な検査について」>>

1-3.治療

治療方法は、マクロライド系抗生物質の少量長期療養が有効です。
病気が進行すると、細菌感染による病気の悪化を繰り返してしまい、呼吸不全につながってしまいます。
1970年代には5年生存率が63%でしたが、マクロライド系抗生物質の登場により、1985年代以降では91%へと大幅に改善しました。

【参考資料】「新・呼吸器専門内科医テキスト」日本呼吸器学会
https://www.nankodo.co.jp/g/g9784524226894/

2.おわりに

びまん性汎細気管支炎は、早めに治療することが大切です。
痰や咳などの気になる症状がありましたら、早めに呼吸器内科を受診しましょう。

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