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花粉症対策~外出時・自宅・生活でのポイント

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2020年09月22日

花粉症の症状を少しでも軽くしたいなら、花粉に触れる機会や量を減らすことが大切です。ニュースなどで情報をチェックして、花粉の飛散量が多い日や時間は、なるべく外出を控えましょう。また、外出する時は、念入りに対策をしましょう。

そして自宅にも、なるべく花粉が入ってこないような工夫をすること、そして、入ってきた花粉を取り除くことが大事です。この記事では、日常生活の中ですぐにできる、具体的で簡単な花粉症対策を紹介します。

1.花粉症対策~外出時のポイント

原則として、なるべく外出を避けることが大切ではありますが、どうしても仕事や学校、用事があり、難しいことも多いでしょう。そんな時にできる対策を紹介します。

1-1.衣類で防ぐ・落とす

例えばポリエステルやレザーなど、表面が滑らかでツルツルした素材の服は、花粉がつきにくく、ついても落ちやすいのでおすすめです。逆にフリースやウールなど、表面がふわふわ・モコモコした素材の服は、花粉がつきやすいので避けてください。

1-2.メガネをかける

目に花粉が入るのを防ぐため、メガネをかけましょう。花粉症対策用に販売されているメガネやゴーグルだとより有効ですが、普通のメガネでも花粉の侵入を防ぐ効果があります。

普段はコンタクトレンズを着用している人も、花粉が飛散するするシーズンはメガネに切り替えましょう。コンタクトレンズに花粉がつくと、汚れてものが見えにくくなるほか、かゆみや充血などの症状が悪化することがあります。

1-3.マスクを着ける

マスクを着けて、口や鼻から侵入する花粉の量を減らしましょう。花粉をカットする効果が高い専用のマスクもありますが、顔にぴったりフィットするものを選べば、普通のマスクでも十分効果があります。また、マスクの内側に湿らせたガーゼやコットンをはさんでおくと、花粉が水に付着するので、体内への侵入を防ぐのに役立ちます。

◆「マスクの付け方と選び方」について>>

1-4.帽子をかぶる

帽子をかぶると、髪や頭皮に花粉がつくのを防ぐことができます。素材はやはり、ナイロンやレザーなど表面がツルツルしたものを選び、ニットなどふわふわしたものは避けましょう。つばのある帽子、髪をまとめてすっぽり覆うことのできる大きめの帽子が、特におすすめです。

1-5.静電気を防止する

衣服がこすれて静電気が発生すると、花粉が引き寄せられてしまいます。お出かけ前には、衣類に静電気を防止するスプレーをかけておくのもよいでしょう。

2.花粉症対策~自宅でのポイント

外出時の対策は、衣服や体につく花粉の量を減らすことが中心ですが、自宅では、花粉を家に持ち込まないための工夫や、入ってきた花粉を減らす手段が必要となってきます。

2-1.ついた花粉を落とす

帰宅時は、衣服や髪をよく払ってから玄関に入りましょう。帽子やバッグ、マフラーなどの小物や、静電気が発生しやすいコートやスカート、ズボンの裾まわりも忘れずに。手では払いきれない花粉は、衣類用粘着ローラーを使うと取り除くことができます。犬の散歩など、ペットとお出かけしたときは、ペットの毛もよく払ってください。

部屋に入ったら、すぐに手洗い、うがい、洗顔をして、体についた花粉を洗い流しましょう。できれば、すぐにシャワーやお風呂で全身を洗い流すと、なお効果的です。

2-2.洗濯で防ぐ・落とす

衣服についた花粉は、洗濯で落としましょう。最後に柔軟剤を使うと、静電気の発生を抑え、衣類に付く花粉の量を減らすことができます。

洗濯物は、できるだけ屋内に干すようにしましょう。部屋干しのにおいが気になる人は、乾燥機やコインランドリーを利用するのもいいでしょう。外に干した時は、花粉をよく払い落としてから取り込みましょう。

布団や枕も天日干しにせず、布団乾燥機やクリーナーを使ってきれいにするのが良いでしょう。

2-3.部屋の換気と掃除

家の中に花粉が入らないよう、戸をなるべく閉めておきましょう。部屋の換気をする時は小さく窓を開け、短い時間で済ませましょう。網戸やレースのカーテンを閉めておくと、室内に侵入する花粉の量を減らすことができます。

掃除はなるべくこまめにしましょう。掃除機をかけると、排気で花粉が舞い上がってしまうので、先に拭き掃除から始めるのがよいでしょう。特に、窓際や玄関には花粉が溜まりやすいので、固く絞った雑巾でよく拭いてください。

花粉やほこり、ダニが除去できる空気清浄機を使用するのも効果的です。加湿器も、空気中の花粉を床に落とす効果が期待できます。加湿器と空気清浄機が一体となった製品もあります。

3.花粉症対策~食事・運動・睡眠

  • 食事
    花粉症のシーズンは、栄養バランスに気を配り、香辛料などの刺激の強いものはなるべく避けるようにしましょう。また、お酒も控え目にしましょう。ヨーグルトなど乳酸菌を多く含む食材は、腸内環境を整えることでアレルギー体質を改善する効果が期待できますが、糖分や添加物の多い製品は避けましょう。

    ヨーグルトのほか、甜茶やべにふうき茶、ルイボスティーなどのお茶に、花粉症の予防や改善効果を期待する人もいるかもしれませんが、つらい症状がすぐに治まるわけではありません。中には根拠があいまいな製品もあるので、過度な期待は禁物です。

◆「アレルギーと善玉菌」について>>

  • 運動
    適度な運動は体の抵抗力を高めますが、花粉のシーズンは、室内でできるものがおすすめです。軽い体操やヨガ、筋トレ、水中ウォーキングなどで、なるべく花粉に触れずに体を動かしましょう。
  • 睡眠
    たっぷりと睡眠をとることはもちろん健康に良いのですが、花粉が飛散する時期は、鼻が詰まってなかなか眠れないこともあるでしょう。そのような時は、鼻洗浄(鼻うがい)をすると、鼻の奥に入り込んだ花粉や雑菌を洗い流すことができます。

    鼻洗浄には「痛い」「苦しい」というイメージを持つ人が多いかもしれませんが、人間の体液の浸透圧と同じ0.9%の食塩水で行うとラクにできます。専用の洗浄薬や生理食塩水も市販されているので、そちらを使っても構いません。

    適度な湿度(40~60%)を維持するため、寝室で加湿器を使うのもいいでしょう。湿度が40%以下だと、鼻の粘膜やのどが乾燥しやすくなり、60%以上だと、ダニやカビが発生しやすくなります。また、適度な湿度があると、花粉が水分を含んで床に落ちやすくなるというメリットもあります。

    布団を屋外で干すのはできるだけ控えましょう。寝具は、布団クリーナーで花粉やハウスダスト、ダニの死骸やフンを取り除いたり、布団乾燥機を利用して清潔を保ちましょう。

4.おわりに

花粉症を予防したり、症状を和らげるには、花粉を「防ぐ」「落とす」「取り除く」ことが大切です。毎日の生活の中で、できることから始め、徐々に習慣化していきましょう。

それでも症状がつらい時は、病院での検査や治療も検討してみましょう。花粉以外の物質が原因でアレルギーの症状が出ている可能性もあるので、まずは原因を突き止めることが肝心です。

◆「花粉症と似ている病気」について>>

【参考文献】
・大久保公裕(2009)『あなたの知らない 花粉症の治し方』暮しの手帖社
・的確な花粉症の 治療のために(第2版) – 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000077514.pdf

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