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過敏性肺炎について

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2021年10月20日

過敏性肺炎とは、カビや細菌、羽毛などの特定の物質を繰り返し吸い込むことによるアレルギー反応が原因で起こる肺炎です。

1.過敏性肺炎とは

特定の物質を繰り返し吸い込むことにより、アレルギー反応が起こり、気管支や肺に炎症が生じる病気です。

【参考資料】『Hypersensitivity Pneumonitis』American Lung Association
https://www.lung.org/lung-health-diseases/lung-disease-lookup/hypersensitivity-pneumonitis#:~:text=Hypersensitivity%20pneumonitis%20is%20an%20immune,and%20animal%20proteins%20or%20chemicals.

原因物質としてはカビ(真菌)や細菌、鳥の糞、羽毛、ポリウレタンの原料となるイソシアネートなどがあります。

〜病名と原因抗原〜
●夏型過敏性肺炎・・・高温多湿な住居で増殖したカビ
●鳥飼病・鳥関連過敏性肺炎・・・鳥の糞や羽毛
●農夫肺・・・牧草に繁殖したカビや菌
●塗装工肺・・・塗料に含まれるイソシアネート
●加湿器肺・・・放置した加湿器で増殖したカビ
●きのこ栽培者肺・・・きのこ胞子や栽培環境の菌

また、過敏性肺炎は、数時間~数週間での体調不良を生じる急性過敏性肺炎と、数か月から数年で進行する慢性過敏性肺炎に分けられます。

急性過敏性肺炎の内訳は、夏型過敏性肺炎が74%、農夫肺が8%、加湿器肺が4%、鳥飼病が4%です。

慢性過敏性肺炎の内訳は、鳥関連過敏性肺炎が60%、夏型過敏性肺炎が15%、住居関連過敏性肺炎が11%です。

夏型過敏性肺炎は夏期に発症し、加湿器肺や羽毛製品による鳥関連過敏性肺炎は冬期に発症します。

2.症状

過敏性肺炎の症状は、咳、呼吸困難、発熱などを認めます。
入院後に症状が良くなっても、退院後に再発することが多いのが特徴です。

慢性過敏性肺炎が進行した場合には、手の指が太鼓のばちのように変形する「ばち指」を認めます。

3.検査

主な検査は胸部CT検査や血液検査です。
胸部CT検査では、炎症の影があるかを確認します。
血液検査では、原因物質(抗原)に対する抗体があるかを確認します。

急性過敏性肺炎では特異抗体が陽性となり、慢性過敏性肺炎では抗体陽性率が低いです。
また、原因物質を吸入する吸入誘発試験を行う場合もあります。

◆「呼吸器内科で行われる専門的な検査について」>>

4.治療

治療の基本は、原因物質を避けることです。
重症の場合や慢性過敏性肺炎が進行した場合は、ステロイド薬や免疫抑制薬、抗繊維化薬が使用されます。

【参考資料】「新・呼吸器専門内科医テキスト」日本呼吸器学会
https://www.nankodo.co.jp/g/g9784524226894/

5.おわりに

過敏性肺炎は、カビや菌の増殖などが原因のことも多く、誰にでも起こる可能性がある病気です。
咳や発熱などの気になる症状がありましたら、早めに呼吸器内科を受診しましょう。

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