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喘息治療薬「オルベスコ」の特徴と効果、副作用

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2023年01月23日

オルベスコは喘息治療に用いる薬で、「定量噴霧式吸入器(MDI)」と呼ばれる吸入器を使って服用します。

この記事では、オルベスコの使い方や効果、副作用などについて解説します。初めて使う方も、使っているうちに疑問点が出てきた方も、ぜひ読んでください。

1.オルベスコとはどのような薬か

オルベスコは、吸入ステロイド薬であるシクレソニドを主成分とする喘息治療薬です。

【参考情報】
『医療用医薬品 : オルベスコ』KEGG MEDICUS
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00059259

『DRUG: シクレソニド』KEGG MEDICUS
https://www.kegg.jp/entry/dr_ja:D01703

『オルベスコインヘラー添付文書』
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2290702G1025_1_15/?view=frame&style=XML&lang=ja

吸入ステロイド薬は、喘息治療のキードラッグ(治療の要となる薬)であり、気道の炎症を抑えて発作を予防します。

喘息の治療薬には、毎日服用することで発作を予防する「コントローラー(長期管理薬)」と、発作が起こった時に鎮めるための「リリーバー(発作治療薬)」があります。

オルベスコは、コントローラーにあたる薬です。コントローラーは、吸入してすぐに効果は現れませんが、使い続けることで発作を予防することができます。

◆「喘息やCOPD治療に使う「吸入薬」とは?」>>

2.オルベスコの使い方


オルベスコは、「定量噴霧式吸入器(MDI)」と呼ばれる吸入器(インヘラー)を用いて吸入します。

吸入器にボンベが装着されたような構造をしており、ボンベを押し込むことでミスト状の薬剤が噴霧される仕組みになっています。

オルベスコは、通常、成人は100~400μgを1日1回吸入し、1日に最大800μg(朝、夜の1日2回に分けて吸入)まで使用できます。

小児は、100~200μgを1日1回吸入しますが、症状がコントロールできている場合は、1日1回50μgまで減量することも可能です。

このように、用法用量の設定幅が大きいことがオルベスコの特徴のひとつです。一人一人に合わせた容量設計ができる一方、「自分の吸入回数を忘れてしまう」という患者さんも多いため注意が必要です。

以下、オルベスコの使用方法を解説します。

①キャップを外す
キャップを外し、押しボタンが上になるように容器を持ちます。

②吸入器をよく振る

③息を吐き出す
姿勢を正し、無理のない程度で、しっかり息を吐き切ります。

④薬剤を吸い込む
マウスピース(吸入口)を口に加え、しっかりと唇で覆います。
息を吸い込み始めると同時に、ボンベの底を強く1回押し込み、薬を「ゆっくり」「深く」吸い込みます。

⑤息を止める
薬剤を吸い込んだら、マウスピースから口を離して3~5秒ほど息を止め、その後ゆっくりと息を吐いて呼吸を再開します。

⑥キャップをしめる

⑦うがいをする
口の中に残った薬剤を洗い流します。

【2回以上の吸入が必要な場合】
2 回以上の吸入を指示された場合は、上記の吸入方法(①〜⑥)を繰り返します。
最後に忘れずにうがいをしましょう。

オルベスコ吸入時には、「同調(噴霧と吸入のタイミングをあわせる)」と呼ばれる動作が重要なので、吸入方法を正しく理解しておくことが重要です。

【参考情報】
『正しい吸入方法を身につけよう:エアゾール製剤』独立行政法人環境再生保全機構
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/control/inhalers/feature04.html

3.オルベスコインヘラーの副作用


オルベスコの主な副作用として、他の吸入ステロイド薬と同様に、嗄声(声のかすれ)や口腔カンジダ症があります。

【参考情報】『口腔カンジダ症』日本口腔外科学会
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_koku/#c05

これらの副作用は、吸入後のうがいによって予防できます。

外出先などでうがいが難しい場合は、水やお茶を口に含んで飲み込み、口や喉に付着した薬剤を洗い流してください。

4.使用上の注意点


オルベスコは、喘息の発作を抑える薬ではありません。発作が起こり、咳や息苦しさが強くなってきたときは、医師から処方された発作治療薬(リリーバー)を服用してください。

オルベスコには、添加物としてアルコールが配合されています。ごく微量であるため、基本的に問題となることはありませんが、ニオイが気になる方は、他の薬剤に切り替えできないかどうか医師に相談してください。

妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性の方は、オルベスコ使用の可否について主治医と相談して下さい。

◆「喘息の女性が気になる妊娠中の不安や疑問に答えます」>>

【参考情報】『Asthma During Pregnancy』Asthma and Allergy Foundation of America
https://www.aafa.org/asthma-during-pregnancy/

5.オルベスコの薬価


オルベスコの薬価は、以下となります。

・オルベスコ50μgインヘラー112吸入用5.6mg6.6g 1489円
・オルベスコ100μgインヘラー112吸入用11.2mg6.6g 1927.2円
・オルベスコ200μgインヘラー56吸入用11.2mg3.3g 1863.9円
・オルベスコ100μgインヘラー56吸入用5.6mg3.3g 1521.3円

オルベスコの代わりとなるジェネリック医薬品はありません。

6.おわりに

オルベスコと同じような喘息治療用の吸入ステロイド薬には、以下のようなものがあります。

 ・フルタイド
 ・アニュイティ
 ・バルミコート

 
オルベスコを使っても症状が良くならない人や使いにくいと感じる人は、ほかの薬が使えるかどうか医師に相談してみましょう。

◆「横浜市で呼吸器内科をお探しなら」>>

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