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喘息治療薬「アニュイティ」の特徴と効果、副作用

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2022年11月24日

アニュイティは喘息治療に用いる薬で、専用のデバイス(吸入用器具)である「エリプタ」にセットされています。

この記事では、アニュイティの使い方や効果、副作用などについて解説します。初めて使う方も、使っているうちに疑問点が出てきた方も、ぜひ読んでください。

1.アニュイティとはどのような薬か

アニュイティは、吸入ステロイド薬であるフルチカゾンフランカルボン酸エステルを主成分とする薬剤です。

【参考情報】
『医療用医薬品 : アニュイティ』KEGG MEDICUS
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00066856

『フルチカゾンフランカルボン酸エステル』KEGG MEDICUS
https://www.genome.jp/entry/dr_ja:D06315

『アニュイティエリプタ添付文書』
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2290705G1029_1_05/?view=frame&style=XML&lang=ja

吸入ステロイド薬は、喘息治療のキードラッグ(治療の要となる薬)であり、気道の炎症を抑えて発作を予防します。

喘息の治療薬には、毎日服用することで発作を予防する「コントローラー(長期管理薬)」と、発作が起こった時に鎮めるための「リリーバー(発作治療薬)」があります。

アニュイティは、コントローラーにあたる薬です。コントローラーは、吸入してすぐに効果は現れませんが、使い続けることで発作を予防することができます。

◆「喘息やCOPD治療に使う「吸入薬」とは?」>>

2.アニュイティの使い方

アニュイティのエリプタには、「100」または「200」と記載されていますが、この数字は薬剤の中に含まれるステロイドの量を表しています。

通常、成人はアニュイティ100μgエリプタを、1日1回吸入します。しかし、症状によっては、ステロイド剤がより多く含まれたアニュイティ200μgエリプタを、1日1回吸入します。

薬剤は、朝・昼・夜、いつ吸入しても構いませんが、飲み忘れを防ぐためにも、時間を決めて吸入した方がいいです。

以下、アニュイティの吸入方法を解説します。

①持ち方
エリプタのカバーが上に、薬剤の残量を表すカウンターが手前に来るように、器具を両手で持ちます。

②カバーを開ける
カチッという音がするまで、カバーを開けます。

③息を吐き出す
姿勢を正し、無理のない程度で、しっかり息を吐き切ります。

④薬剤を吸い込む
マウスピース(吸入口)をしっかりとくわえて、「強く」「早く」「一気に」スーッと息を吸い込んでください。うどんをすするようなイメージで行うとよいでしょう。
※吸入時に甘みや苦みを感じる場合があります。

⑤息を止める
薬剤を吸い込んだら、マウスピースから口を離して3~5秒ほど息を止め、その後ゆっくりと息を吐いて呼吸を再開します。

⑥カバーをしめる
吸入後は、吸入器のカバーを閉じてください。

⑦うがいをする
口の中に残った薬剤を洗い流します。

【参考情報】『吸入器(エリプタ)をご使用になる方へ』GSK
https://www.kusurigsk.jp/howto/ellipta.pdf?i=ar

3.アニュイティの副作用

アニュイティの代表的な副作用は、口腔カンジダ症や声枯れ(嗄声:させい)です。

【参考情報】『口腔カンジダ症』日本口腔外科学会
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_koku/#c05

これらの副作用は、口の中に薬剤が残っていると出やすいので、吸入後は毎回忘れずに、口の中をゆすぐ「クチュクチュうがい」と、喉をゆすぐ「ガラガラうがい」を行うようにしましょう。

また、薬剤を決められた用法用量以上に使用すると副作用が出やすくなります。吸入を忘れたからといって、1度に2回分吸入することは絶対にしないでください。吸入を忘れた場合は、気がついた時点で1回分だけを吸入してください。

【参考情報】『アニュイティ100μgエリプタ30吸入用』くすりのしおり
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=43688

◆「喘息治療に使う吸入ステロイド薬の副作用は?」>>

4.使用上の注意点

アニュイティは、喘息の発作を抑える薬ではありません。発作が起こり、咳や息苦しさが強くなってきたときは、医師から処方された発作治療薬(リリーバー)を服用してください。

◆「喘息で息苦しい時の応急処置」>>

アニュイティは、同じ喘息治療薬である「レルベア」からβ刺激薬を抜いた薬なので、レルベアを使っているうちに、症状が落ち着いてきた方に処方されることも多いです。

◆「喘息・COPD治療薬「レルベア」の特徴と効果、副作用」>>

そのような場合、「そろそろ少しくらい薬を減らしてもいいだろう」という気持ちになることもあるかもしれません。しかし、突然使用を中止すると、いきなり症状が悪化することがあります。

吸入量は、医師と相談しながら減らしていきましょう。自己判断で吸入回数を変更したり、使用を中止することは絶対にしないでください。

【参考情報】『患者向医薬品ガイド 』GSK
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/guide/ph/340278_2290705G1029_1_00G.pdf

妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性の方は、アニュイティ使用の可否について主治医と相談して下さい。

◆「喘息の女性が気になる妊娠中の不安や疑問に答えます」>>

【参考情報】『Asthma During Pregnancy』Asthma and Allergy Foundation of America
https://www.aafa.org/asthma-during-pregnancy/

5.アニュイティエリプタの薬価

アニュイティエリプタの薬価は、以下となります。

・アニュイティ100μgエリプタ30吸入用 1593円
・アニュイティ200μgエリプタ30吸入用 2055.2円

アニュイティエリプタの代わりとなるジェネリック医薬品はありません。

6.おわりに

アニュイティと同じような、喘息治療用の吸入ステロイド薬には、以下のようなものがあります。

 ・フルタイド
 ・オルベスコ
 ・バルミコート

アニュイティを使っても症状が良くならない人や使いにくいと感じる人は、ほかの薬が使えるかどうか医師に相談してみましょう。

◆横浜市で呼吸器内科をお探しなら>>

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