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喘息は、安静にしていなくて大丈夫?

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2022年07月26日
喘息安静トップ

喘息は長期的な治療が必要な病気のひとつです。
数日から数週間安静にしていれば完治するというような病気ではなく、長く上手に付き合っていくという意識が大切です。
 
そのため、それぞれの日常生活のリズムに合わせた治療計画が大切であると同時に、規則正しい生活習慣が喘息を改善するポイントになります。

そこで今回は、喘息で気を付けるべき生活習慣に加え、喘息患者さんにおすすめの習慣を紹介します。

1.気を付けたい生活習慣とは?

喘息治療の目標は、喘息発作のない日常を確保し、QOL(生活の質)を改善することにあります。

症状を緩和するだけではなく、症状のない日常生活を長く続けることがとても重要であるため、たとえ症状がなくても、毎日治療を継続することが大切です。

喘息安静ストレス

規則正しい生活習慣も大切であり、寝不足が続いたり、心身にストレスがかかるようなことを続けていたりすれば、いずれ喘息は悪化してしまうでしょう。

喘息の治療では、規則正しい生活を毎日続けることが大切であり、「数日間安静にしていれば良いというものではない」ということを理解しておく必要があります。

◆「ストレスが喘息に及ぼす影響とは?」>>
 
しっかり喘息をコントロールできるようになれば、旅行に行ったり、運動をしたり、仕事をしたりと、病気がない人と変わらない生活を送れるようになります。

【参考情報】『ぜんそく患者さんのための生活習慣』(サノフィ)
https://www.allergy-i.jp/zensoku/seikatsu/

◆「喘息でも安心して旅行を楽しむための5つのポイント」

2.喘息患者は安静にすべき?

喘息安静のんびり

体調を崩している時、調子が悪いと感じる時には、喘息発作が起こりやすい状態になっていると考えられます。
 
そんな時には、喘息患者さんは病気がない人以上に体調に気を使う必要があり、ゆっくり安静にして過ごすことが大切です。

しかし、喘息があるからといって、普段からずっと安静にしなければいけないということではありません。

自分の喘息を悪化させる要因を把握し、喘息の症状をコントロールできるようになりましょう。

◆「喘息発作を起こさないための5つの習慣」>>

3.喘息悪化の要因を知る

自分の喘息を悪化させる要因を把握することは、喘息治療の第一歩といってもいいでしょう。

ハウスダスト、ペット、食べ物、季節、気温、運動、砂埃、花粉、などなど、個人によって喘息悪化の要因は異なります。まずは自分が苦手とするもの(行動)を把握し、それらを日常生活から遠ざけることが重要です。
 
喘息を悪化する要因を具体的にリストアップすることができれば、それらに気を付けて生活をすることで喘息発作のリスクを大きく低下することができます。

さらに、苦手なものを環境から遠ざけることができれば、病気がない時と変わらない日常生活ができるようになる可能性があります。

喘息発作の要因を把握し、喘息発作の無い日常を手に入れたら、その日常をより長く続けるために、規則正しい生活をして、決められた治療をコツコツ継続することが重要になります。

【参考情報】『悪化因子の対策』環境再生保全機構
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/control/measures/lifestyle.html

◆「喘息を悪化させる5つの要因とは?」>>

4.喘息の方におすすめの習慣

喘息患者さんにおすすめの生活習慣を紹介していきます。

4−1.良質な睡眠をとること

喘息安静安眠

睡眠不足によって疲労が蓄積すると、免疫力が低下し、風邪を引きやすくなり、アレルギー物質に対しても体が敏感に反応するようになってしまいます。すると今度は、咳のせいで夜眠れなくなるという悪循環になりかねません。

睡眠時間を確保することに加えて、睡眠の質を向上するように意識しましょう。例えば、温かいお風呂(湯船)に入ることで、副交感神経が活性化され、グッスリと良質な睡眠を得やすくなります。

◆「咳が止まらなくて夜眠れない時の対処法と予防法」>>

4−2.ストレスをためないこと

過度なストレスによって心身のバランスが崩れると、喘息が悪化しやすくなってしまいます。

ストレスを完全にゼロにすることはできませんので、ストレス要因を環境から遠ざけたり、ストレスを発散する方法を修得したりすることが大事です。なるべくストレスを溜めこまないようにしましょう。

◆「ストレスが喘息に及ぼす影響とは?」>>

4−3.タバコはぜったいにNG!

喘息安静タバコ

タバコの煙は気道の刺激になるだけでなく、気道の炎症そのものを悪化させます。

喘息患者さん自身がタバコを吸っていなかったとしても、副流煙(タバコの煙)を吸いこむだけで症状は悪化します。

自分でなかなかタバコを辞められないという人は、医療機関の禁煙外来をおすすめします。外出先などでもできるだけタバコの煙がある場所には近づかないようにしましょう。

◆「禁煙外来について」>>

4−4.適度な運動をすること

喘息安静運動

喘息患者にとっても運動は大切です。

運動によって喘息発作が引き起こされる、運動誘発性喘息というタイプの喘息も存在するため、運動習慣を取り入れる前には主治医に相談する必要がありますが、心身の調子を整えるためには運動は欠かせません。

室内でできるストレッチやヨガなど、アレルギー物質や冷気に暴露しない運動がおすすめです。

【参考情報】『Can People With Asthma Play Sports?』KidsHealth|Nemours Children’s Health
https://kidshealth.org/en/teens/asthma-sports.html

◆「喘息で注意すべき、運動のおはなし」>>

5.おわりに

喘息だからといって、毎日安静にする必要はありません。喘息発作の原因を知り、喘息をコントロールすることができるようになれば、大きな制限のない日常生活が可能になります。

まずは喘息をコントロールすることから始めましょう。

◆横浜市で呼吸器内科をお探しなら>>

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