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いびきの治し方は?原因を知って対処しよう!

医学博士 三島 渉(横浜弘明寺呼吸器内科・内科クリニック理事長)
最終更新日 2022年11月22日

いびきを治したいと思っても、「病院に行くのは恥ずかしい」という人も多いのではないでしょうか。

この記事では、いびきをかく原因と自分でできる対策を紹介します。自分や家族のいびきが気になる人は、ぜひ参考にしてください。

1.いびきの原因

いびきは、空気の通り道である気道が何らかの原因で狭くなったときに発生します。狭くなった気道を空気が通過するときに、のどや鼻が振動して音が出るのです。

まずは、いびきが出る理由について、下記を参考に考えてみましょう。

1−1.疲労やストレス

心身が疲れた状態で眠ると、筋肉が緩んで舌が気道に落ち込みやすくなります。すると、舌で気道が塞がれて、いびきの原因になります。

1−2.飲酒

アルコールには筋肉を緩める作用があります。そのため、寝る前に飲酒すると、のどの筋肉が弛緩して気道が狭くなり、いびきが出やすくなります。

◆「睡眠時無呼吸症候群と飲酒の関連とは?症状が悪化する理由と飲酒時の注意点」>>

1−3.喫煙

タバコの煙に含まれる有害物質は、気道に慢性的な炎症やむくみを起こします。喫煙習慣のある人は、知らないうちに気道が狭くなっているので、いびきをよくかきます。

◆「喫煙者は要注意!タバコで睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる理由」>> 

1−4.睡眠薬

睡眠薬の中には、筋弛緩作用を持つものがあります。このような薬を服用すると、のどの周囲の筋肉が緩んで、いびきをかきやすくなります。

睡眠薬が必要な人は医師に相談して、筋弛緩作用のない薬を処方してもらいましょう。

◆「睡眠時無呼吸症候群でも使える睡眠薬とは?」>>

1−5.鼻づまり

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの病気が原因で、鼻が詰まっていたり、のどが腫れていると、いびきをかきやすくなります。

【参考情報】『アレルギー性鼻炎』日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
http://www.jibika.or.jp/citizens/kids_entqa/hana_bien.html

1−6.女性ホルモンの減少

女性ホルモンの一種であるプロゲステロン(黄体ホルモン)には、呼吸中枢を刺激したり、上気道の筋肉を広げる作用があります。

そのため、閉経によりプロゲステロンが減少すると気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。

【参考情報】『女性の睡眠とホルモン』渋井佳代|バイオメカニズム学会誌 Vol29 No.4
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sobim/29/4/29_4_205/_pdf

2.自分でできるいびき対策

普段の生活の中でできるいびき対策には、以下のようなものがあります。

2−1.生活習慣の見直し

・肥満:食事や運動を見直して適正な体重にしていきましょう
・飲酒:就寝の4時間前までには飲み終え、寝酒は控えましょう
・喫煙:禁煙が必要です。自力では難しいなら、禁煙外来を利用しましょう

◆当院の禁煙外来について>>

2−2.寝姿勢を変える

横向きやうつ伏せで寝ると、いびきが軽減することがあります。抱き枕を利用して姿勢を調整するのもいいでしょう。

◆「うつ伏せ寝が効果的?睡眠時無呼吸症候群と睡眠時の姿勢の関連とは」>>

2−3.睡眠環境の見直し

寝室が乾燥すると、鼻がつまりやすくなって口呼吸になり、いびきの原因になることがあります。加湿器などを利用して、寝室の湿度を40〜60%程度に調整してみましょう。

2−4.口の周りや舌の筋肉を鍛える

口の周りや舌の筋肉が弱っていると口呼吸になり、いびきが出やすくなります。口輪筋や舌筋を鍛えるエクササイズや器具もあるので、試してみてもいいでしょう。

2−5.口呼吸防止グッズの使用

唇を閉じるマウステープや、顎をベルトで持ち上げて口を開きにくくするサポーターなど、口呼吸を防止するグッズもあります。

ただし、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など鼻の病気がある人は、窒息の危険があるため使わないでください。

3.いびきは病気のせい?睡眠時無呼吸症候群とは

上記の対策で効果を感じられない場合は、睡眠時無呼吸症候群がいびきの原因になっているかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まったり浅くなることを繰り返す病気です。

いびきは睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状であり、家族やパートナーから「いびきがひどい」と指摘されて、病気に気づく人も多いです。

この病気になると、毎晩のように低酸素状態を繰り返すことで、心臓や脳、血管に大きな負担がかかります。

すると、心筋梗塞や脳卒中など、命にかかわる合併症を起こしやすくなるので治療が必要です。

◆「そのいびき、睡眠時無呼吸症候群のせいかもしれません」>>

治療には、CPAP(シーパップ)をはじめとした、睡眠中の呼吸をサポートする装置を用います。

◆「睡眠時無呼吸症候群の治療で使う「CPAP」とは?」>>

4.睡眠時無呼吸症候群のいびきの特徴は?

睡眠時無呼吸症候群の人のいびきには、下記のような特徴的があります。

・毎日のように大きないびきをかいている
・朝までいびきが続いている
・いびきの音が大きくなったり小さくなったりする
・いびきや呼吸が一時的に止まることがある

【参考情報】『Snoring』Mayo Clinic
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/snoring/symptoms-causes/syc-20377694#:~:text=Snoring%20is%20often%20associated%20with,Excessive%20daytime%20sleepiness

5.おわりに

原因に合わせた対策を行えば、自力でいびきを軽減できる可能性はあるので、いろいろ試してみるのは構いません。

しかし、対策を講じても、毎日のようにいびきが続いているなら、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるので、検査のできる病院を受診しましょう。

◆当院の睡眠時無呼吸症候群治療について>>

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