咳が止まらないのはどうして? 原因と受診の目安、対処法


✅ もう何週間も咳が止まらない
✅ 風邪は治ったのに咳だけが続いている
✅ 昼間は平気なのに、夜になると咳き込んでしまう
このような悩みを抱えている人は、少なくありません。
風邪で咳が出ているなら、特に治療はしなくても、通常は1週間から10日程度で治まってきます。
しかし、咳が2週間以上長引いているなら、風邪とは別の病気か、アレルギーが原因かもしれません。
この記事では、咳が止まらない原因と、病院を受診すべきサインをわかりやすく解説します。
目次
1.咳とは何か
まずは、咳が出る仕組みや役割を理解しておくと、咳が続くときに何が起きているのかを判断しやすくなります。
1-1.咳が出るしくみと役割
咳は、空気の通り道である気道に唾液や痰などの分泌物が溜まった時や、吸い込んだホコリなどの異物を外に出そうとする時に起こる大切な反応です。
【参考資料】『Cough, a vital reflex. Mechanisms, determinants and measurements』National Library of Medicine
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6502102/
体で自動的に働く防御機能なので、意識して止めようとしても簡単には抑えられません。
1-2.咳の種類~乾性咳嗽と湿性咳嗽
咳は、痰が出るかで内科で、乾性咳嗽(かんせいがいそう:乾いた咳)と湿性咳嗽(しっせいがいそう:湿った咳)に分けられます。
乾いた咳は「コンコン」「ケンケン」といった軽い響き、湿った咳は「ゴホゴホ」「ゲホゲホ」と胸の奥から出るような濁った音がします。
痰の有無は、原因となる病気を見分ける手がかりになります。診察で医師に聞かれることも多いため、日頃から咳の音や痰の状態を観察しておくと役立ちます。
◆「痰がからみ、咳が止まらない時に考えられる呼吸器の病気」>>
1-3.咳の種類~急性咳嗽・遷延性咳嗽・慢性咳嗽
咳は、続いている期間によっても分類されます。
<急性咳嗽(きゅうせいがいそう)>
発症してから3週間以内の咳を指します。風邪やウイルス感染が原因となることが多く、発熱・鼻水・のどの痛みを伴う場合があります。
<遷延性咳嗽(せんえんせいがいそう)>
3〜8週間続く咳を指します。長引くものの重症化しにくいケースもありますが、改善しない時は原因を特定するための検査が必要です。
<慢性咳嗽(まんせいがいそう)>
8週間以上続く咳のことです。生活に支障が出る場合も多く、専門医による診断と治療が重要です。
2.咳が続く5つの原因
咳は体にとって必要な反応なので、健康な人でも出ることがあります。
しかし、長く続いたり、繰り返し出る場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。
2-1. 呼吸器感染症
咳の原因として最も多いのは、風邪やインフルエンザ、コロナのような呼吸器感染症によるものです。
発熱や喉の痛み、倦怠感などと一緒に起こる咳は、ほとんどが感染に伴う気道の炎症が原因です。
通常、感染症が治るにつれ、咳も徐々に落ち着いていきますが、気道の粘膜が修復されるまでに時間がかかり、咳が長く残るケースもあります。
また、呼吸器感染症の種類によっては、咳が何週間も続く場合もあります。
2-2. アレルギー
発熱や喉の痛みはほとんどないのに、咳だけが続く場合は、アレルギーが原因の可能性があります。
「特定の時期や季節に咳が出る」「特定の場所に行くと咳が止まらなくなる」などの症状があれば、アレルギーを疑います。
スギ花粉など、特定の物質(アレルゲン)に反応してアレルギーの症状が出る人は、アレルゲンが多くなる時期や、アレルゲンの多い場所に行くと、咳が止まらなくなることがあります。
2-3. 生活環境・習慣
咳は、生活環境や習慣などによっても出やすくなります。
<エアコン>
エアコンの使用で空気が乾燥すると、気道の表面が刺激されやすくなり、咳が出やすくなります
また、エアコン内部にたまったカビやホコリなどが空気中に舞い、気道に入ることが咳の原因になることもあります。
<喫煙>
タバコを吸う人は、タバコに含まれる化学物質の影響で痰が気道に残りやすくなり、咳が続くことがあります。
【参考情報】『Harmful Chemicals in Tobacco Products』American Cancer Society
https://www.cancer.org/cancer/risk-prevention/tobacco/carcinogens-found-in-tobacco-products.html
喫煙者に多い「朝の咳」は、寝ている間にたまった痰を体が押し出そうとするときに出る、わかりやすい例です。
<疲労やストレス>
疲労やストレスで自律神経のバランスが崩れると、気道の筋肉が敏感になり、ちょっとした刺激でも咳が出やすくなります。
<薬の副作用>
高血圧の治療薬であるACE阻害剤の副作用として、咳が出ることがあります。
【参考情報】『What Is an ACE Inhibitor Cough?』AARP
https://www.aarp.org/health/conditions-treatments/chronic-cough-ace-inhibitors/
薬を止めれば咳は止まりますが、自己判断で止めると血圧に影響が出る恐れがあるため、必ず主治医か薬剤師に相談してください。
2-4. 慢性疾患
咳が2週間〜数ヶ月続く場合は、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの、慢性的な呼吸器疾患が隠れている可能性があります。
また、副鼻腔炎や心不全、胃食道逆流症など、呼吸器以外の病気が原因で咳が長引くこともあります。
2-5.咳過敏症候群
咳の原因となる病気は見つからないものの、冷たい空気などのわずかな刺激がきっかけで、咳が続きやすい状態を指します。
気道の感覚神経が過剰に反応することで咳が続くと考えられ、過敏になった神経の働きをおさえる薬・リフヌア(ゲーファピキサント)が使われることがあります。
【参考情報】『Cough hypersensitivity and chronic cough』Nature
https://www.nature.com/articles/s41572-022-00370-w
3. 咳が止まらないときに考えられる呼吸器感染症
咳が長く続く背景には、風邪とよく似た症状で始まる呼吸器感染症が隠れていることがあります。
3-1.肺炎
肺炎は、細菌やウイルスなどの病原体が肺に入り込み、炎症が起こる病気です。発熱や倦怠感が目立つこともありますが、なかには熱が出にくく、咳だけが長く続くこともあります。
風邪と似た症状で始まることが多いため、「風邪が治らない」「咳だけがずっと残る」と思い込んでいるケースも珍しくありません。
肺炎の咳は、乾いた咳から痰のからむ咳までさまざまで、息を吸うと胸が痛んだり、少し動いただけで息切れが出たりすることもあります。
また、高齢者や基礎疾患のある方では、軽い咳しか出ない「隠れ肺炎」もみられます。咳が2週間以上続いていて、さらに「なんだか元気がない」「食欲が落ちている」などの症状があれば、早めの受診が必要です。
3-2.マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ・ニューモニエという病原体が原因の肺炎です。子どもや若い人に多く、家族内や学校で広がりやすいのが特徴です。
初期は、のどの違和感や全身のだるさなど軽い風邪のような症状から始まり、数日かけて乾いた咳が強くなります。
発熱しても高くないことも多く、咳だけがしつこく続き、回復には3週間以上かかることがあります。
3-3.百日咳
百日咳菌によって起こる急性の呼吸器感染症です。軽い風邪のような症状が数日続き、その後しつこい咳が何週間も続きます。
大人では発熱が目立たず、咳だけが長く続くことがあり、風邪と区別しにくいケースが少なくありません。
ワクチンで予防可能な感染症ですが、免疫が年数とともに弱まるため、成人の再感染も起こり得ます。
3-4.結核
結核菌が肺に感染して起こる病気です。初期は軽い咳や微熱、だるさなど風邪に似た症状で始まり、徐々に咳が続くようになります。
痰に血が混じる、寝汗が増える、体重が減るといった症状が出ることもあります。
大人では症状が目立たず、咳だけが続いているケースもあるため、気づくのが難しい点に注意が必要です。
4.咳が長引く呼吸器疾患
感染症以外の呼吸器疾患でも、咳が止まらなくなったり、長引くことがあります。
感染症による咳は、病気が治るにつれて徐々におさまってきますが、慢性的な病気が原因の咳は、放置すると症状が悪化していく傾向があります。
4-1.喘息
気道に慢性的な炎症があり、わずかな刺激でも気道が狭くなって咳が続く病気です。
咳のほか、ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音(喘鳴・ぜんめい)や息苦しさも現れることがあります。
喘息の咳は、夜間から早朝にひどくなる傾向があります。また、ホコリやペットの毛などを吸い込むと咳が出たり、冷たい空気や強いにおいの刺激で、咳が止まらなくなることがあります。
4-2.咳喘息
喘息とよく似た病気ですが、喘鳴や息苦しさはなく、咳だけが長く続きます。風邪をきっかけに発症することも多いので、「風邪をひいた後、咳だけが止まらない」という場合は、咳喘息の疑いがあります。
咳喘息は、そのままにしておくと約3割が喘息へ進行するとされています。しかし、早めに治療を開始して継続して取り組めば、喘息への移行を抑えることは可能です。
4-3.アトピー咳嗽(がいそう)
アレルギー体質の人に多くみられる病気です。咳が何週間も続き、のどのイガイガやムズムズなどの違和感を伴うこともあります。
花粉、ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などのアレルゲンが刺激となり、気道にアレルギー反応が起きて咳が出やすくなります。
咳喘息と症状が似ているため、区別するのは難しく、専門医のもとで原因を特定することが重要です。
4-4.COPD(慢性閉塞性肺疾患)
主に長年の喫煙によって肺や気管支に炎症が起こり、呼吸がしにくくなる病気です。慢性的な咳のほか、痰や息切れが生じます。
咳は朝に出やすく、進行すると少しの動作でも息苦しさを感じるようになります。
中高年男性に多い病気ですが、進行がゆっくりなため、症状があっても「年齢のせい」と思いがちで、受診が遅れやすい点が問題になります。
◆「咳がとまらない・しつこい痰・息切れは、COPDの危険信号」>>
4-5.間質性肺炎
肺の奥にある間質(肺胞のまわりの組織)が硬くなる病気です。初期は乾いた咳だけが目立ち、進行すると、少しの動作でも息切れするようになります。
高齢者に多くみられますが、原因が特定できない場合や、関節リウマチなどの自己免疫疾患に関連して起こるタイプもあります。
4-6.肺がん
肺がんでは、初期には症状がほとんど出ず、咳だけが長く続くケースがあります。
症状が進むと、血の混じった痰(血痰)、胸の痛み、息切れ、体重減少、倦怠感などが現れることがあります。
肺の入り口に近い場所にがんがあると、比較的早い段階から咳が出やすいのですが、肺の奥や外側にできた場合は、進行するまで症状が乏しいことがあります。
5.咳が長引く・繰り返す呼吸器以外の疾患
咳は、呼吸器の病気以外でも、長引いたり繰り返したりすることがあります。
5-1.副鼻腔炎
鼻の奥にある副鼻腔と呼ばれる空洞に炎症が起こる病気です。風邪やアレルギー性鼻炎の後に発症することが多く、鼻水や鼻づまりとともに咳が長引くのが特徴です。
特に夜間に横になると、鼻水がのどに落ち、その刺激で咳が強く出たり、止まらなくなることがあります。
5-2.胃食道逆流症
胃の中の酸や内容物が、食道に逆流して起こる病気です。逆流した胃酸が気道に刺激を与えることで、咳が長く続くことがあります。
咳のほか、胸やけ、喉の違和感、声のかすれ、げっぷなどの症状を伴うことがあります。
5-3.心不全
心不全があると、肺に血液がたまりやすくなりますが、肺に血液がたまると、血液中の水分が肺の組織に染み出し、それを痰として排出しようとするため、咳が出やすくなります。
特に、横になると咳が強くなる、夜間に咳で目が覚める、といった症状がよくみられます。
咳以外にも、息切れ、疲れやすさ、むくみ、体重の増加などの症状が出ることがありますが、高齢者では咳だけが目立ち、心不全と気づかれにくいこともあります。
【参考情報】『心不全で咳や痰がでるのはなぜですか?』心不全のいろは
https://heart-failure.jp/faq/answer-024/
6. 受診すべきサイン
この章では、どんな症状があれば受診を検討すべきかを解説します。
6-1. 受診を考えるべき症状
以下の症状がある場合は、様子を見続けるよりも、一度医療機関で相談することをおすすめします。
<咳が2週間以上続く>
2週間以上続く咳は、風邪ではない可能性が高く、市販薬では症状が改善できない恐れがあります。
<夜間に咳で眠れない>
夜間に咳が止まらなくなる症状は、喘息や咳喘息でよく見られます。また、副鼻腔炎や胃食道逆流症、心不全も考えられます。
<息苦しさ・胸の痛みがある>
息切れや胸痛を伴う咳が続く場合は、喘息・肺炎・心不全などの可能性があります。
<発熱が長く続く>
咳とともに、「熱が下がらない」「微熱が長引く」場合は、肺炎やマイコプラズマ肺炎、結核などの呼吸器感染症の疑いがあります。
6-2.年齢別/タイプ別・受診の目安
<乳幼児>
子どもの場合、多少咳をしていても、食欲があり元気そうなら、少し様子を見ていてもいいでしょう。
しかし、「ぐったりしている」「顔色が悪い」「呼吸が速い」「哺乳・食事量が明らかに減った」場合は病院を受診しましょう。
乳幼児は症状が急に悪化しやすいため、咳の程度にかかわらず、保護者は呼吸の様子や全身の状態を注意深く観察することが大切です。
特に、咳に加えて「ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音がする」「呼吸のたびに胸や腹が大きく動く」「唇や指先が青くなる」といった症状が見られた場合は、迷わずすぐに医療機関を受診してください。
【参考情報】『こどもの救急(ONLINE-QQ)』日本小児科学会
https://kodomo-qq.jp/
<高齢者>
高齢者は、肺炎になってもはじめのうちは症状が目立たず、気づいたときには重症化していることがあります。
咳のほか、「いつもより元気がない」「食欲がない」「脱水(唇の乾燥・おしっこが少ないなど)」などのサインがあれば、念のため病院を受診してください。
また、食事中にむせたり咳き込んだりすることが多いようなら、誤嚥性肺炎に注意する必要があります。
◆「誤嚥性肺炎」とは?>>
<喫煙者>
「朝の咳が強くなった」「痰が増えた」「同年代の人に比べて息切れしやすい」といった症状は、COPDのサインである可能性があります。
初期段階では症状が軽いため見過ごされがちですが、早めにサインに気付いて治療を開始すれば、病気の進行を遅らせることができます。
6-3.受診のメリット
咳が続いていても、「大したことはない」「そのうち治る」と捉えてしまう方は少なくありませんが、早めに相談することで得られるメリットはあります。
<原因が早く分かる>
咳が止まらず長引いている原因を早く突き止めることで、その原因に合った治療が開始でき、改善が速くなる可能性が高まります。
<重症化を防げる>
肺炎・喘息・COPDなど、未治療のまま放っておくと悪化する恐れのある病気を早くに治療することで、重症化を防ぐことができます。
<家庭内感染のリスクを下げられる>
特に子どもや高齢者は感染症が重症化しやすいので、早めの受診や適切な対策で、家庭内での広がりを抑えることが大切です。
<日常生活への影響を軽減>
咳が続くと、睡眠不足や集中力低下、仕事・家事・育児の支障が起こりやすくなります。また、あまりに激しい咳が続いていると、刺激で肋骨が折れたり、失禁してしまうこともあります。
7. 呼吸器内科で行う主な検査
咳の原因を正確に判断するため、呼吸器内科では必要に応じて検査を行います。
<画像検査>
胸部X線(レントゲン)やCT検査で、肺の炎症や腫瘍などを確認します。
<呼吸機能検査(スパイロメトリー)>
息を吸ったり吐いたりすることで、気道の狭さや喘息の傾向を調べる検査です。
<呼気NO検査>
吐いた息の中に含まれる一酸化窒素の濃度を測定し、気道の炎症の強さを評価します。
<モストグラフ>
呼吸をするときの気道の圧力や空気の流れを測って、気道がどれくらい狭くなっているかや抵抗があるかを確認します。
<血液検査>
アレルギー体質の有無や感染症・炎症の程度を確認します。
<ウイルス検査>
インフルエンザや新型コロナウイルスなどを判別するのに役立ちます。咳の原因がウイルス感染によるものかを判断する手がかりになります。
検査は痛みの少ないものが中心で、短時間で終わるものが多く、体への負担も少ないのが特徴です。
8. 咳が止まらないときに自分でできる対処法
症状が軽い場合は、日頃のちょっとした工夫で咳が和らぐことがあります。
夜の咳で眠れないときや、少しでも楽になりたいと感じるときは、次のポイントを参考に生活環境を整えてみてください。
<室内の湿度を整える>
部屋の湿度は 40〜60% を目安に保つと、喉の乾燥を防ぎやすくなります。
加湿器も効果的ですが、お手入れが不十分だと内部にカビが繁殖し、逆に咳を悪化させることがあります。
<寝室の環境管理>
アレルギー体質の人は、寝具をこまめに清潔にしてダニなどのアレルゲンをできるだけ減らすことが大切です。
花粉やホコリが気になる場合は、空気清浄機を使うと室内の環境が整いやすくなります。
また、犬や猫など毛のあるペットは、毛やフケが刺激になることがあるため、寝室には入れないほうが安心です。
<エアコンのフィルター掃除>
フィルターにカビやホコリが溜まると、運転中に空気中へ広がり、気道を刺激して咳の原因になります。
2週間〜1ヶ月に一度を目安に掃除しておくと、室内の空気が清潔に保ちやすくなります。
<禁煙>
たばこの煙に含まれる成分は気道を刺激しやすく、特有のにおいでも咳が誘発されることがあります。
咳が続いている場合は禁煙が理想的です。吸う人だけでなく周囲にも影響が及ぶため、家族に咳の症状があるときは、家の中では吸わないようにすると安心です。
<こまめに水分摂取>
水分が不足すると喉の粘膜が乾燥し、刺激に敏感になりやすいため、咳が続きやすくなります。
日中はこまめに飲み物を口にして、喉の潤いを保つことが大切です。水やお茶など、刺激の少ない飲み物がおすすめです。
また、就寝前や起床直後に一口でも水分をとると、夜間の乾燥対策になります。
<睡眠環境を整える>
副鼻腔炎や胃食道逆流症で夜間に咳が出る場合は、枕の高さを調整すると、咳が出にくくなることがあります。
また、寝る前の食事を控えめにすると胃酸の逆流を防ぎ、夜間の咳の予防に役立ちます。
<体調管理>
免疫の働きが低下すると、風邪や感染症にかかりやすくなるだけでなく、咳の症状自体も強く出ることがあります。
免疫の力を保つには、規則正しい睡眠と十分な休養、適度な運動、バランスのよい食事で必要な栄養素を摂ることを心がけましょう。
◆「咳と栄養の意外な関係」>>
これらを試しても改善がみられない場合や、咳がむしろ強くなる場合は、早めに病院を受診してください。
9. おわりに
咳は身近な症状ですが、生活の質に大きく影響することがあります。症状が続く場合や、自分では判断が難しい場合は、遠慮せずに医療機関に相談しましょう。
特に、「咳が2週間以上続いている」「夜間に悪化する」「息苦しさやだるさを伴う」場合は、早めに医療機関で原因を特定することが重要です。
呼吸器内科では、レントゲンや呼吸機能検査、アレルギー検査などを組み合わせ、咳の背景にある炎症・感染・気道の過敏性・慢性疾患の有無を調べます。
症状が軽いうちであれば治療は短期間で済む場合もありますし、使う薬の量も少なくて済みます。
















